ライフリング
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この項目では腔線(ライフリング)について記述しています。銃の種類としてのライフルについては小銃をご覧ください。ロイヤル・オードナンス L7105mm戦車砲のカットモデル。ライフリングが観察できる。

ライフルとは銃砲の銃身内に施された腔線(ライフリング)を意味する。これは螺旋状の浅い溝で、銃身内で加速される弾丸に旋回運動を与え、ジャイロ効果により弾軸の安定を図り直進性を高める目的を持つ。19世紀後半から広く普及した。ここから派生して、腔線を持つ小銃(ライフル銃)を意味することもある。本記事では腔線(ライフリング)について述べる。


ライフリングの方式と意義

腔線の転度(周期)をライフリング・ツイスト(またはライフリング・ピッチ)と呼び、銃身の能力を表す。「1/12」や「1-12」などと表記され、この場合は12インチで弾頭が1回転することを示す。基本的には、安定した弾道を確保するために、より重い弾頭の使用を想定したライフリングの方が転度が大きい(周期が短い)。そのため、民生用よりも重い弾頭を使用する上に、さまざまな弾頭への対応能力も必要な軍用銃の方が転度が大きいのが一般である。ただし、同じ弾頭の場合には転度が大きい方が若干初速が劣る。

溝を切る代わりに、旧陸軍が採用した、波状の曲線を用いるメトフォード・ライフリングや、ドイツのH&K社が採用した、銃身内部の形状をよれた多角柱(六角柱が多い)にしたポリゴナルライフリングという方式もある。

通常、銃身の内径は銃弾の外径よりも狭いため、発射された銃弾にはライフリングによって跡が刻み込まれる。これを施条痕、線条痕と呼ぶ。複数の銃身に同じ工作機械(カッター)で腔線を刻んでも、刃こぼれが起きるため、腔線は銃1挺ごとに微妙に異なっている。そのため指紋と同様に、銃弾から、発射した銃器の種類だけでなく個々の銃まで特定することができ、犯罪捜査などに利用される。そのため、犯罪者側では小型拳銃を滑腔銃に加工することも行われているという。


施条砲と滑腔砲

施条砲に対して、ライフリングの施されていない銃砲を滑腔銃(砲)と呼び、火縄銃散弾銃迫撃砲などがその例である。つまり現代では、小型拳銃やほとんどの重火器はすべてライフリングの施された「ライフル」銃であり、その中で小銃のみを「ライフル」と呼ぶのは本来奇妙な事と言える。これはライフリングが普及した19世紀後半に、施条銃をライフルと呼んでそれ以前のマスケットから区別したことに由来する。

戦車の主砲(戦車砲)にも施条砲が用いられていたが、ソ連では発射ガスがライフリングのすき間から漏れて威力が削がれるという理由から、T-62戦車以降はライフリングのない滑腔砲を採用している。西側諸国でもライフリング回転の不要な(むしろライフリングが威力を落とすことになる)HEAT弾やAPFSDS弾が主流となった1970年代以降は滑腔砲を採用した。その中でイギリス軍は最新の主力戦車チャレンジャーでも120mmライフル砲を装備していたが、2007年現在、同砲専用砲弾の生産停止や他国との互換性の問題から、滑腔砲への切り換えが検討されている。


関連項目

小銃

狙撃銃
カテゴリ: 武器

更新日時:2008年6月25日(水)21:28
取得日時:2008/09/27 23:37


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki