ベンゾフェノン ベンゾフェノン(benzophenone)は、示性式 (C6H5)2COで表される有機化合物であり、代表的なケトンの一つである。紫外線を吸収する性質がある。 実験室レベルでの有機合成において、金属ナトリウムとベンゾフェノンを用いた蒸留により、溶媒の脱水と脱酸素を行う(脱水と還元自体は金属ナトリウムによって行われる)。ラジカル反応によって生じたベンゾフェノン?ケチルは青色であるが、水分と速やかに反応し分解する。このため脱水が完了したときのみ溶液が青くなり、目視で脱水の完了が分かる。THFやジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒に対して汎用される方法である。 またケミカルバイオロジーの分野では、光アフィニティープローブに用いられる。低分子化合物にベンゾフェノンを結合させ、タンパク質などの生体分子内で紫外線を照射すると、低分子と相互作用するタンパク質に対してベンゾフェノン部位が共有結合を形成し標識化する。これを何らかの手段により検出することで、低分子と相互作用しているタンパク質を決定することができる。 工業的には、紫外線吸収作用を利用して光重合開始剤にも用いられる。紫外線吸収剤としてプラスチックパッケージにベンゾフェノンを利用できる。黒色、不透明なパッケージでは不都合な場合に有用である。 ベンゾフェノン誘導体であるオキシベンゾン
IUPAC名ジフェニルメタノン
別名ジフェニルケトン
分子式C13H10O
分子量182.217 g/mol
CAS登録番号[119-61-9]
形状白色固体
融点47.9 °C
沸点305.4 °C
SMILESO=C(C2=CC=CC=C2)C1=CC=CC=C1
出典 ⇒ICSC国際化学物質安全性カード
目次
1 用途
1.1 脱水溶媒の調製
1.2 光アフィニティプローブ
1.3 紫外線吸収剤
1.4 日焼け止め
2 合成
3 参考文献
//
2分子のベンゼンと四塩化炭素からルイス酸触媒下で合成されるジクロロジフェニルメタンの加水分解によって合成できる[1]。また同じくルイス酸存在下で、塩化ベンゾイルとベンゼンによるフリーデル・クラフツ反応によっても合成可能である。
参考文献^ Marvel, C. S.; Sperry, W. M. " ⇒Benzophenone" Org. Synth. 1941, Coll. vol. 1, 95.
カテゴリ: ケトン | 芳香族化合物
更新日時:2008年6月5日(木)16:21
取得日時:2008/07/27 15:18