プリント基板(プリントきばん、PWB、PCB)は電子部品を固定して配線するための電気製品の主要な部品のひとつ。
目次
1 概要
2 分類
3 リジッド基板
3.1 組成よる分類
3.2 構造による分類
3.3 基板実装に関する技術
3.4 回路パターンの作成法
3.5 切断
4 フレキシブル基板
4.1 特長
4.2 問題点と不適な用途
5 電気的特性
5.1 高速デジタル回路
6 自動実装
7 検査
8 日本国内の主要メーカー
9 脚注
10 外部リンク
//
正式にはプリント配線板と言い、集積回路、抵抗器、コンデンサー等の多数の電子部品を表面に固定し、その部品間を配線で接続することで電子回路を構成する板状またはフィルム状の部品。狭義は部品を含まない基板だけを指すが、広義には基板に電子部品を実装した状態も含む。区別のために実装済基板のことはユニット、ボード、モジュール、パッケージ等の別名をあてることも多い。主に、基材に対して絶縁性のある樹脂を含浸した基板上に、銅箔など導電体で回路(パターン)配線を構成する。
プリント配線板、プリント配線基板、プリント回路基板、あるいは単に回路基板などがある。エレクトロニクス実装学会ではプリント配線板またはプリント回路板を正式名称としている。英文では Printed wiring board(PWB)または printed circuit board(PCB)と表記される。
ただし「PCB」は、有害物質「ポリ塩化ビフェニル」の略語PCBとの混同を避け、おおむねPWBと表記される事が多い。一方、PWBを「電子部品がはんだ付けされておらず、配線だけの状態のもの」(ベアボード)、PCBを「電子部品がはんだ付けされて、電子回路として動作するようになったもの」として使い分けているケースもある[1]。
プリント基板は次のように3つに分類される
リジッド基板:柔軟性のない絶縁体基材を用いたもの
フレキシブル基板:絶縁体基材に薄く柔軟性のある材料を用いたもの
リジッドフレキシブル基板:硬質な材料とフレキシブルな材料とを複合したもの
フレキシブル基板は薄くて柔軟性があることから、機器に組み込む際に自由度が高く、小型の電子機器などに使われている。コネクタ間を配線するためのフィルム状配線材もフレキシブル基板と呼ばれることがある。単にプリント基板と呼ぶ場合にはリジッド基板を指すことがほとんどである。
次にリジッド基板のより詳細な分類を記す。
組成よる分類
紙フェノール基板
紙にフェノール樹脂を含浸させたもの。別名ベークライト基板(ベーク基板)。安価で加工性が良いので、プレスによる打ち抜きで民生機器用基板を大量生産するに使われる。反面、機械的強度が低く、反りも生じやすい。通常片面基板として利用される。
紙エポキシ基板
紙にエポキシ樹脂を含浸させたもの。紙フェノールとガラスエポキシの中間的な特徴を持つ。通常片面基板として利用される。
ガラスコンポジット基板
切り揃えたガラス繊維を重ねて、エポキシ樹脂を含浸させたもの。安価な両面基板として利用される。
ガラスエポキシ基板
ガラス繊維製の布(クロス)を重ねたものに、エポキシ樹脂を含浸させたもの。電気的特性・機械的特性ともに優れている。上記の基板と比較して高価ではあるが、近年の需要増加により、価格は下がる傾向にある。表面実装用基板として最も一般的に使われている。両面基板以上の多層基板に利用される。ガラスエポキシ基板
テフロン基板
絶縁材にテフロンを用いたもの。高周波特性が良好なためUHF、SHF帯の回路に用いられるが、非常に高価である。近年、半導体の性能向上によりガラスエポキシ基板でも所望の性能を得る事が可能となったため、民生品で使われる事は少なくなっている。
アルミナ基板
グリーンシートと呼ばれるアルミナ(酸化アルミニウム)にタングステンなどでパターンを形成/積層したものを焼成して製造するファインセラミックスの一種。色は白や灰色などがある。高周波特性や熱伝導に優れるため、主にUHF、SHF帯のパワー回路で使用される事が多い。高価である。
コンポジット基板
ガラスエポキシ基板を中心として両面には紙エポキシ基板を形成したもの。ガラスエポキシ基板のみに比べて加工しやすく、価格が安い。
構造による分類
片面基板
片面のみにパターンがあるもの。1層基板。
両面基板
両面にパターンがあるもの。2層基板。
多層基板
ウエハース状に絶縁体とパターンを積み重ねたもの。部品の実装密度が上がり、回路結線が複雑になると両面では回路配線を収容しきれないため層を増やすことで対応する。