合成樹脂(ごうせいじゅし)とは、高分子化合物からなる物質の中で、成型品や薄膜にして使用することを目的として人為的に製造されたものを指す。
合成でない天然樹脂には植物から採ったロジンや天然ゴム等があり、鉱物質ではアスファルトが代表例。
合成樹脂(高分子化合物)の糸を織って作った繊維は合成繊維と呼ばれる。
合成樹脂は可塑性を持つ。プラスチック (plastic) は「可塑性物質」という意味だが、ほとんどの場合、合成樹脂に限って使う。
目次
1 概説
2 合成樹脂の化学
2.1 高分子
2.2 共重合とポリマーアロイ
3 歴史
4 合成樹脂の分類
4.1 熱硬化性樹脂
4.2 熱可塑性樹脂
4.2.1 汎用プラスチック
4.2.2 エンジニアリング・プラスチック
4.2.3 スーパーエンジニアリングプラスチック
5 複合材料
6 合成樹脂の性能
7 主要用途
8 関連団体
9 関連項目
10 参考文献
11 外部リンク
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主に石油を原料として製造される。金型などによる成形が簡単なため、大量生産される各種日用品や医療分野、工業分野の製品などの原材料となる。使用する目的・用途に合わせた性能を有する樹脂を合成することが可能であり、現代社会で幅広く用いられている。
一般的な特徴としては
電気を通さない(絶縁体)
水や薬品などに強く腐食しにくい。これは廃棄後の処理が行いにくいということでもあり、環境問題を引き起こす原因の一つでもある
燃えやすい
紫外線に弱く、太陽光に当たる場所では劣化が早い
等が挙げられる。
しかし現在では、使用目的に応じてこれらの性質に当てはまらないプラスチックも開発されている。
電気を通す導電性プラスチック
微生物によって分解される、生分解性プラスチック
難燃性プラスチック
などが製品化されている。
合成樹脂は有機高分子の一種である。例えば、ポリエチレンは炭素2個のエチレンを基本物質(モノマーと呼ぶ)とし、これを多数繋いだ重合体(ポリマー)である。モノはひとつ、ポリはたくさんを意味する接頭辞である。モノマーを繋げていく反応を重合反応と呼び、モノマーが繋がっている個数を重合度と呼ぶ。ポリエチレン500個が繋がったポリエチレン(炭素数1000)の重合度は500である。重合度が大きくなるにつれ、より硬くより強い樹脂になる。ポリエチレンは熱をかけると融けて流動するので、その状態で成型する。流動し始める温度(融点)は分子量が大きくなるほど高くなる。分子量が一定以上に大きくなると、熱をかけても流動せず、それ以上に温度を上げると分解するようになる。
用途によって、2種類以上のモノマーを使用して合成樹脂を作ることがある。これを共重合と呼ぶ。例えば自動車の内装に多用されているABS樹脂は、アクリロニトリル?ブタジエン?スチレン樹脂の略称で高い強度と耐衝撃性を有する。硬いが衝撃に弱く割れやすいアクリロニトリル樹脂とスチレン樹脂の性能と、柔らかいが衝撃に強いブタジエン樹脂の性能を組み合わせ、強度と耐衝撃性を両立させている。
共重合はモノマーの配列の仕方によって、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合に分類される。ランダム共重合はモノマーがランダムに結合した物。ブロック共重合は単一モノマーでできたある程度の長さのポリマー同士が縦に繋がっているもの。グラフト共重合は注連縄に似ている。単一モノマーで出来た長いポリマーの所々に違う種類のポリマーがぶら下がっている。
共重合は、2種類以上のモノマーが化学的に結合して出来ているが、ポリマーアロイは異種の単独ポリマー同士を混合して製造する(アロイは合金のこと)。ポリマーアロイの例として耐衝撃性ポリスチレンがある。ポリスチレンは上記のように硬くて割れやすいが、少量のゴムを混合することにより割れにくい性質を持たすことができた。
1835年に塩化ビニルとポリ塩化ビニル粉末を発見したのが最初といわれる。初めて商業ベースに乗ったのは、1869年にアメリカで開発されたセルロイドである。