ブロードバンドインターネット接続(-せつぞく)(BIA:Broadband Internet access)とは、通信速度が高速[1]なインターネット接続サービスを指す。
日本では、通信速度(スループット)がおおよそ下り512kbpsから1Mbps以上のときに呼ばれることが多いが、明確な線引きはない。比較的低速なダイヤルアップ接続や一部のPHSなどを「ナローバンド」と称しているが、これに比較して大幅に高速な場合に、「ブロードバンド」と称される事が多い。
目次
1 「ブロードバンド」という用語の意味と経緯
1.1 通信工学上の意味
1.2 一般用語化
1.3 概略
2 日本での展開
2.1 社会的側面
3 今後の展開
4 脚注・出典
5 関連項目
6 外部リンク
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通信工学(および情報理論)上、ノイズの混入する通信路上では、情報の理論上の最大伝送速度は信号の占有周波数帯幅に比例するという関係がある(シャノンの定理)。ここでいう占有周波数帯幅とは、信号(ふつう交流の電流ないし電磁波)の含む周波数の分布する幅(帯域, bandwidth)のことである。帯域幅を参照。
信号の波形は複雑な形をしているため、どうしても単一の周波数だけを含むことにはならず、一定の幅の周波数の信号をまんべんなく含むこととなる。ある信号の含む帯域と他の信号のそれが重複すると混信が発生するため、信号毎に一定の周波数の帯域を占有する必要がある。その幅が占有周波数帯幅である。ふつう、単に帯域といえば、占有周波数帯幅を指す。
また一方、通信工学上の意味で、電気信号の伝送時に、変調・復調されてない状態の電気信号(特にデジタル信号)の帯域をベースバンド、またその電気信号をそのまま、変復調せずに伝送する方式をベースバンド伝送と言い、対義語として、変調された状態の電気信号の帯域を搬送帯域、また元の電気信号を変調して伝送する方式を搬送帯域伝送方式と言う。(なお、搬送波をデジタル変調することによりデジタル信号を伝送および記録する方式は伝送路符号化と言う。)
以上のような通信工学上の意味を背景として、今日「ブロードバンドインターネット接続」と呼ばれる高ビット毎秒(高通信速度、また単に高速)[1]を実現するデジタル通信回線において、
通信に使用する帯域幅が従来よりも広いものであったため、広帯域幅と言う意味で「ブロードバンド」である。(ワイドバンドの類義語。対義語はナローバンド)
と言う特徴があったことから、そのような高速回線、通信が高速(高スループット)であることを、単に「ブロードバンド」(broadband, 広帯域; broadは「広い」の意)と一般に認識されるようになった(後述)。
インターネット接続(サービス)のうち、一般向けのものであって[2]前述のような高速回線を使用するものが、いわゆるブロードバンドインターネット接続と呼ばれるようになった。
また、単にブロードバンド、ブロードバンド接続、ブロードバンド回線等と呼ばれることが多く、また、高速インターネット接続などとも呼ばれる。
高速回線はISDNが登場した時から存在しており、当時の速度は512kbpsから1.5Mbps程度、特殊なケースで6Mbpsから数十Mbpsのデジタル回線(光ファイバー)で、回線料金や接続料金が高価(月額数十万円以上)であったため、主要なユーザは、大企業やコンピューター関連企業、さらには先進的な大学・研究機関が主であった。
それ以外の法人・団体や個人など一般的な利用者がそのような高速回線を利用する事はかつて希であり、一般的利用者が利用する回線は殆どの場合、アナログモデムやISDNによる低速(数十kbps〜128kbps程度)・時間従量制のダイヤルアップ接続サービスなどであった。
そのような状況下で、既存の電話線(金属電線・メタリック回線)で、従来使用していた電話よりも広い帯域を用いることで高速の信号が伝送できる技術(ADSL)が日本でも実用化・普及し、インターネット接続サービス向けに利用できるようになった。また、ほぼ同時期に、ケーブルテレビ(CATV)の伝送線(同軸ケーブルなど)を用いたインターネット接続サービスも開始された。それに少し遅れて、2003年頃からは、光ファイバーを直接・間接にユーザ個宅まで引き込むFTTH・FTTxも普及を始めた。