ピジン英語
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ピジン言語(ピジンげんご、Pidgin languageまたは単にPidgin)とは、貿易商人など外部の人間と現地人との間に於いて異言語間の意思疎通のために自然に作られた混成語(言語学的に言えば接触言語)。これが根付き母語として話されるようになった言語がクレオール言語である。旧植民地の地域で現地に確立された言語がない場所に多く存在する。英語と現地の言語が融合した言語を「ピジン英語」といい、一般に英語の“business”が中国語的に発音されて“pidgin”の語源となったとされている。

親の世代が第二言語として話していたピジン言語が、母語として獲得されてクレオール言語として定着する過程をクレオール化と呼ぶ。言語名に「ピジン」とあってもクレオール言語として定着しつつある言語も多く、ある程度定着してまとまった数の母語話者がいる場合は、「ピジン言語」ではなく「クレオール言語」に分類される事が多いが、両者の間にはっきりとした分類があるわけではない。

日本では、19世紀中頃より小笠原諸島において、欧米系の元船員および南洋諸島出身者による開墾者が定住しており、ピジン英語が日常的に用いられた。その後の明治時代からの日本系開拓民の到来や戦後のアメリカ合衆国統治を経て、とりわけ父島では独特な接触言語が形成されたが、現在は日本語の勢いに押されて、ほとんど使われていない。



ピジン言語の実例

團伊玖磨『パイプのけむり』に載せる横浜ダイアレクト(ピジン日本語)の実例。

オツキサマチガイマース、ポカーン!

 ある西洋の老婦人が、突然、夜空を指して言った言葉。その場にいあわせた團伊玖磨には、意味がまったくわからなかった。しかし横浜ダイアレクトを聞き慣れた日本人は、即座に「流れ星が落ちました」の意味であると理解できた。

『国語文化講座 第六巻 国語進出篇』(朝日新聞社、昭和17年)に載せる満洲国におけるピジン中国語の実例。

日系官吏の妻と、「満系」(現地の中国人)の野菜売りの会話。

ニーデ、トーフト、イーヤンデ、ショーショー、カタイカタイ、メーユー?(?的,豆腐と一?的,少少固い固い,没有?)

直訳「あなたの、豆腐とおんなじでちょっと固いもの、ない?」意訳「コンニャクはない?」

ニーデ、チャガ、ダイコン、ナカ、トンネル、ターター、ユーデ、ブーシンナ!(?的?个大根中,tunnel大大有的,不行?!)

直訳「あなたのこのダイコン、なか、トンネル、大々的に有る、ダメよ!」意訳「このダイコンには鬆(す)が入(い)ってるわ。値段を安くして」

トンネル、メーユー!(tunnel没有!)

直訳「トンネル、ない!」意訳「鬆(す)なんか、いってませんよ」


関連項目

クレオール言語クレオール化

リングワ・フランカ共通語標準語

方言言語変種言語接触借用語


協和語

兵隊シナ語


シングリッシュ


外部リンク

言語接触とクレオール

小笠原諸島における言語接触の歴史」ダニエル・ロング、1998年
カテゴリ: 言語の分類 | ピジン言語 | 交易の歴史

更新日時:2008年8月22日(金)06:45
取得日時:2008/08/27 19:32


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki