パイプ_(タバコ)
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パイプ

パイプは主にアメリカヨーロッパ等で使われる喫煙用具。刻みタバコに香料を加えたものを詰めて吸う。
目次

1 概要

2 パイプメーカー

3 構造と種類

4 扱い

4.1 パイプ用の葉


5 よく知られたパイプ喫煙愛好者

6 健康

7 関連項目

8 外部リンク

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概要

この喫煙具は、おそらく喫煙方法の発生した初期から利用されていた方法で、メソアメリカ地域やネイティヴ・アメリカンの喫煙方法が、細長い筒状の喫煙具を使うものであった。1519年にエルナン・コルテスが接触したアステカ族がパイプによる喫煙を行っていたことが記録に残されている。スペインから欧州に広がる過程では、当初こそ現地の喫煙具がそのまま利用されていたものが、次第に各地で独自の喫煙具が制作されるようになり、利用されていった。フランスの船主ジャン・ダンゴの記述によれば、1525年に船員の一人がクレイパイプを使用していたという。

このほか古くからのタバコの利用方法としては大型の葉をそのまま巻いた葉巻のほか、噛みタバコや嗅ぎタバコ(スナッフ・snuff)があるが、こちらは火を点けて煙を吸引する喫煙とは異なる。喫煙方法として16世紀以降にヨーロッパから世界各地に広まったため、世界各地で様々な様式の喫煙用パイプが利用されており、シガレット(紙巻き煙草)の普及する19世紀までは一般的であった。一方の葉巻は、タバコの生産地ではその場で乾燥した葉を単純に巻いた素朴なものも利用されていたが、保存性や携帯性の上では、あまり一般向けではなかった。

一服あたりの喫煙時間は、葉の銘柄や詰め方にもよるが、平均的には30分から1時間で、人によっては2時間を超え、パイプスモーキング大会など喫煙時間を競う国際大会も存在する。

日本では煙管という少量ずつ喫煙する方法もあったが、西欧文明が急速に流入した明治大正の頃に一部に見られたものの、一般では煙管の方が普及しており、第二次世界大戦以降には、一時的にアッパーミドルクラスにパイプ喫煙が浸透したが、紙巻煙草が急速に普及した事から、趣味性の強い喫煙方法と見なされている。更に、昨今の禁煙・分煙化の影響から街中でパイプを咥える人はほとんど見られなくなった。

欧州では19世紀ごろまでは労働者等の大衆の喫煙方法とされて(モンティ・パイソンのスケッチの中にも、炭鉱夫がパイプを蒸している場面がある)おり、上流階級は高価なケースに詰めた嗅ぎタバコや、加工に手間の掛かる(吸うときには簡単な)紙巻タバコを使用していた。日本のパイプ愛好家の中には、プロレタリアート文化に触発されてこれを好む者も少数ではあるが見られる。1990年代以降のシガー(葉巻きタバコ)ブームに関連して、または近代ヨーロッパを扱う文学作品にも度々登場するなどその趣味性の高さから、近年では再び愛好者層が増えている。2000年代より、これらパイプ用の喫煙具を扱う通販サイトも増加傾向が見られる。

このように熱心な愛好者を持つパイプ喫煙だが、両切りタバコを除く紙巻き煙草と違ってアセテート繊維製のフィルターを備えていないパイプではヤニやタールなどが歯の裏など直接口腔内を汚す傾向もあったり、また器具を用いる事から手間が掛かるなど、好みの別れる喫煙方法である。喫煙に関する健康問題があり、また、癖の強い煙草も少なくないため、同じ喫煙者どうしでも喫煙場所を選ぶ傾向は葉巻き同様である。


パイプメーカー

日本でのマスプロ(大量)生産の喫煙パイプは国外輸入品を含め柘製作所が長年独占状態にあったが、近年では有田静生を始めとするパイプ作家が個性的な作品を発表している。なお柘植製作所のブライアパイプは安定した品質を保っており、国際的にもスタンダードパイプとしての地位を獲得、喫煙時間競技にも正式採用されているほか、職人による一点もの高級パイプも手掛けている。また、原木を少し加工したブライアを自ら加工して自分オリジナルのパイプを作る愛好家もおり、日本国内でもそういったキットが販売されている。

その他の有名なパイプメーカーとして、各国に以下のような様々なメーカーが存在する。(以下は国名ABC順)

スタンウェル(Stanwell)・ラールセン(Larsen)-- デンマーク

ブッショカン(Butz-Choquin)・シャコム(Chacom)・マストロ・デ・パヤ(Mastro De Paja)-- フランス

ピーターソン(Peterson Pipes)-- アイルランド

サヴィネリ(Savinelli)・ブレビア(Brebbia)-- イタリア

ビッグベン(Big Ben Pipes)-- オランダ

なおピーターソンの製品は後述する内部のジュース溜まりを克服した「ピーターソンシステム」や「ピーターソンリップ」と呼ばれる舌表面に濃厚な煙が留まらず舌が痺れない独特の構造を持つ。また全く違う方法だが、アメリカの「カーステン」もジュース溜まり対策をしたパイプを製作している。


構造と種類

フィルタが存在せず煙路が長いため煙温も低く、紙巻きに比べタバコを味わうのに向いている。また、落ち着いて吸わないと途中で火が消えてしまうので喫煙という行為を、時間を掛けて楽しむ喫煙具と言える。パイプの手入れと平行して吸わなければ成らない点や、継続的な火の管理などで熟練を必要とし、一部好事家の中には「如何に長く同量の煙草を、所定のパイプで長く持たせるか」という競技も存在している。

パイプの材質には、王様と形容されるブライヤのほかに女王と称されるメシャム、素焼き陶器(クレイ)、瓢箪(キャラバッシュ)・コーンコブ'corncob'(玉蜀黍の芯)といった様々な物が存在している。ブライヤやメシャムを素材としたパイプでは、使い込んで美しい模様が出たものが取引される中古市場もあるという。ただ、コーンパイプなどは半年〜2年程度で寿命を迎え、また吸い切った後に十分乾燥させずに再度タバコを詰めて吸うなど扱いが悪いパイプは、湿り気が抜けずに火皿が割れるなど寿命が短くなる傾向がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki