ハチミツとクローバー
[Wikipedia|▼Menu]

ハチミツとクローバー
ジャンル
恋愛漫画青春漫画
漫画
作者羽海野チカ
出版社宝島社
集英社

その他の出版社
Viz Media TOKYOPOP
鶴山文化社 尖端出版
玉皇朝グループ Panini Comics

掲載誌CUTiEcomic
ヤングユー
コーラス
レーベルワンダーランドコミックス
集英社クイーンズコミックス
発表号2000年6月号 - 2001年7月号
(CUTiEcomic)
2001年11月号 - 2005年11月号
(ヤングユー)
2006年2月号 - 9月号
(コーラス)
発表期間2000年4月24日 - 2006年7月28日
巻数全1巻(宝島社版)
全10巻(集英社版)
話数全64話
アニメ:ハチミツとクローバー(第1期)
ハチミツとクローバーII(第2期)
原作羽海野チカ
監督カサヰケンイチ(第1期)
長井龍雪(第2期)
シリーズ構成黒田洋介
脚本黒田洋介
キャラクターデザイン島村秀一
音楽林有三&サロン'68、DEPAPEPE(第2期)
アニメーション制作J.C.STAFF
製作ハチクロ製作委員会
放送局フジテレビほか(放送局参照)
放送期間第1期:2005年4月14日 - 9月29日
第2期:2006年6月29日 - 9月14日
話数第1期:全24話 + 未放送2話
第2期:全12話
ドラマ:ハチミツとクローバー
原作羽海野チカ
演出谷村政樹、松山博昭
制作フジテレビドラマ制作センター
放送局フジテレビ
放送期間2008年1月8日 - 3月18日
話数全11話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ映画テレビドラマ
ポータル漫画アニメ映画ドラマ

『ハチミツとクローバー』(英語: Honey and Clover[1])は、羽海野チカによる日本漫画。またそれを原作としたテレビアニメ実写映画テレビドラマ。「ハチクロ」と略される。
概説

美術大学を舞台に、いわゆる「青春群像劇」を、ハイテンションなエピソードや静かな感動シーンを通じてとらえていく。恋愛に不器用な大学生達の報われない恋模様や、自分の才能や生き方について迷う若者達の姿を描いている。

Chapter.1から14までは『CUTiE Comic』(宝島社)2000年6月号から2001年7月号に掲載され、単行本も1巻が発売されたが、同誌の休刊に伴って連載が一時中断。作者が本作品を『ヤングユー』(集英社)へ持ち込んだ[2]ことで、2001年11月号より連載が再開されることとなり、Chapter.15以降(Chapter.56まで)は同誌に掲載された。前誌がファッション系で専門学校生、大学生向けの「おしゃれな学園コメディ」という路線から、大人の女性向けへ恋愛要素を多めの方向に変更された[3]。その後、『ヤングユー』も2005年11月号をもって休刊したため、Chapter.57からは掲載誌が『コーラス』(集英社)に変わったが、2006年7月28日発売号に掲載のChapter.64をもって最終回を迎えた。コミックスは全10巻(集英社)、ファンブック1巻。宝島社版の1巻刊行版から修正が加えられている[4]スピンオフ作品を発表する事が掲示され、『コーラス』2007年1月号と2008年3月号に読み切りが掲載されている[5]

本作は、過去に友達のいなかった作者の「こうだったらよかった」という妄想から生まれたという[6]

最終回については様々な意見と反響があったが、この後の萩尾望都『ゴールデンライラック』のような展開を意識したと発言している[3]。また、それぞれの片思いの恋愛を描く一方で、美術というモンスターに取りつかれたはぐみをめぐる物語がもう一つの軸としてある、とも指摘されている[4]

スピンオフとして、次作の『3月のライオン』コミック14巻で『ハチミツとクローバー』の「藤原デザイン事務所」の面々が登場し、『ハチミツとクローバー』のその後に触れ、主人公の零が部長を務める駒橋高校将棋部(部員は校長、教頭ら教師陣)と職域団体対抗将棋大会で対局する[7]

2003年に、第27回講談社漫画賞少女部門を受賞。宝島社の「このマンガがすごい!」オンナ編の2006年版と2007年版において、2年連続1位を獲得した。2008年3月時点で累計発行部数は850万部を突破している[8]

テレビアニメが2005年4月から9月までフジテレビ系列の「ノイタミナ」枠で、2006年6月からは第2期として『ハチミツとクローバーII』が同枠で放送された。実写映画『ハチミツとクローバー』が2006年7月22日より劇場公開、2008年1月8日からはフジテレビ系列で連続テレビドラマ化されたが、視聴率は低迷した。2008年には台湾でも『蜂蜜幸運草』のタイトルでテレビドラマ化され、主に日本香川県でのロケが行なわれた。

タイトルの「ハチミツ」はスピッツの同名アルバムハチミツ』から、「クローバー」はスガシカオの同名アルバム『Clover(クローバー)』から採った物で、作者がタイトルを決める際に『ハチミツ』と『クローバー』と言う2枚のアルバムが並べてあったのを見たと言うのが所以である。その為アニメの挿入歌にはスピッツスガシカオの楽曲が多く採用された。2008年版ドラマではこの2組の楽曲は全く使用されておらず、主題歌もそれまで作品に関わっていない平井堅が担当した。

舞台となっている浜田山美術大学のモデルは武蔵野美術大学で、建物の描写がリアルに再現されている。アニメ版でも同様に、スタッフロールには協力として同大学の名が記載されている[9]。浜田山美術大学の住所は、原作者のオフィス所在地である杉並区とされており、漫画内の地名や描写などからも推定ができる。
あらすじ

美大生・竹本祐太は同じアパートに暮らす先輩の森田忍や真山巧らに囲まれ大学生活を送っていた。

美大一の「変人」で「問題児」として知られる森田に振り回される毎日を過ごす竹本と真山。森田は時々大学に来ないときがあり、しばらくすると憔悴しきった姿でわけのわからないお土産と途方もない大金を手に戻ってくる。だが、森田は竹本や真山の食事や寝床を奪うなど傍若無人に振る舞い、金のことには一切触れようとせず、竹本らと貧乏暮らしをしていた。周囲の誰もが認めるクリエーターとしての高い才能を持ちながら、その才能に真摯に向き合おうとはしない森田に周囲はやきもきさせられる。

竹本は病弱だった父親を幼くして喪い、看護師の母親と二人で暮らしていた。やがて母親が別の男性と出会い再婚することになり、故郷から逃げ出すための口実として東京の美大へと進学したのだった。自らが誇るべき才能も個性も持ち合わせていないと常日頃感じている竹本はまぶしいほどの才能と底抜けの明るさを持つ森田に対し、劣等感を抱いていた。だが、森田は生真面目で誠実な竹本に甘えつつも弟のように可愛がっていた。

一方、真山は恩師である花本修司の紹介で働くことになった建築デザイン事務所の経営者・原田理花の事を心から慕っていた。理花は交通事故に遭って夫を失い、自らも後遺症で足に障害を抱えながら夫の遺した事務所を独りで切り盛りしていた。儚げでか弱く倒れてしまいそうな理花を支えたいと真山は心から願うが、理花はそんな真山の気持ちを知りつつも気づかないフリをして遠ざけようとしながらも、万事に卒の無い真山に依存してしまい結果的に翻弄させてしまう。

理花に対する想いを捨てきれない真山は彼女の一挙手一投足に振り回される。そんな無様な姿に最も傷ついていたのが真山に恋をする山田あゆみだった。酒屋の娘で在籍する陶芸科では美貌と才能の両方で周囲を虜にするあゆみ。周囲の男たちからもてはやされ、引く手あまたの「お姫様」であるあゆみだったが、真山への報われぬ恋に傷つき身を焦がしながら、その想いを捨てきれずに一人苦しんでいた。一方、真山も自分に向けられたあゆみの想いを知り、その想いに応えることが出来ないものの、「傷つけたくない守りたい存在」として側に置いておきたいという自分自身の矛盾した気持ちに悩み苦しんでいた。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:187 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef