界 :動物界 ⇒Animalia
門 :脊索動物門 ⇒Chordata
亜門 :脊椎動物亜門 ⇒Vertebrata
綱 :哺乳綱 ⇒Mammalia
目 :ネコ目(食肉目) ⇒Carnivora
科 :ジャコウネコ科 ⇒Viverridae
亜科 :パームシベット亜科
Paradoxurinae
属 :ハクビシン属 Paguma
種 :ハクビシン P. larvata
学名
Paguma larvata
(Hamilton-Smith, 1827)
和名
ハクビシン
ハクビシン(白鼻芯, Masked Palm Civet, 中国語 果子狸:クオツリー、gu?zil?)は、ネコ目(食肉目)ジャコウネコ科に属する動物である。学名はPaguma larvata。その名の通り、額から鼻にかけて白い線があることが特徴である。東南アジアから中国を中心に分布している。日本に生息する唯一のジャコウネコ科の動物である。
目次
1 日本のハクビシン
2 特徴
3 生態
4 人間とのかかわり
4.1 害獣
4.2 利用
5 脚注
6 関連項目
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日本では四国と本州の東半分に生息している。奥尻島に生息しているとの報告もある。日本の在来種なのか移入種なのかははっきりしない。国内に生息しているという最初の確実な報告は1945年、静岡県におけるものである。それ以前の古文書における生息の記載[1]や、化石記録が存在しないことから、外来種とされてきたが、日本列島に現在生息している個体群は顔面の斑紋などが他の分布域のものと異なることから、日本に自然分布している固有の独立亜種である可能性を唱える説もある。
植物質の餌でも育ち、捕獲も容易でそれなりに人に馴れ、飼育もできる。そのため戦時中に軍需の毛皮・食肉を得るため、寒冷な気候の高地や東北地方に密かに占領地から持ち込まれ、各地で研究飼育された獣の一種で、個体が逃げ出したり放棄されたりして繁殖したともいわれている。人家近くに生息して屋根裏でも繁殖する。子どものうちはよく人に馴れて愛くるしい。リスやネズミに比べてかなり大型の獣である。さらに農作物の被害も大きいが戦前の生息記録が無いという。千葉県のある農夫は作物を守るため、トラバサミで年間20頭弱を捕獲するといい、特別な捕獲名人ではないという。推測では小さな村落でも年間百数十頭の個体が駆除されているようであり、繁殖力は懸念されるほど強く一定数までは直ちに回復することが容易に想像できる。同様な目的で持ち込まれた獣としてはヌートリアがある。ハクビシンとは台湾名であり、本来は暖地系の獣である。
頭胴長約50cm、尾長約40cm、体重2〜3kg程度。オスのほうがメスよりひと回り大きい。ネコのような体つきで鼻すじが長い。体は暗い灰褐色で頭、手足、尾が黒い。額から鼻にかけて白い線があり、頬も白い。オス、メス共に性器のそばにウズラの卵よりひと回り大きな「会陰腺」を持っている。足指の数は前後共に5本である。これによって、足指の数が4本のタヌキなどと足跡を見分けることが出来る。
植物食中心の雑食性で、果実、種子、小動物、鳥、鳥の卵などをたべる。なかでも果実を好む。熟した果実や野菜など見つけると毎夜同じ路をたどって侵入するので獣道が形成される。木登りが得意である。樹洞、タヌキなどの使い古しなどの巣穴などを棲みかにする。民家の軒下・屋根裏などに住みつくこともある。夜行性で、昼間は住処に潜んでいる。
年間を通して発情・出産をする。ただし、同じメスが年に2回以上の出産するかは明らかになっていない。妊娠期間は2ヶ月で、1〜4子を出産する。母子を中心とした家族で生活しており、10〜20頭程度の群れをつくることもある。この群れは複数の家族による共同体と考えられる。
果樹園に入り込み、ミカン、モモ、ナシ、カキなどを食べ荒らすことで、深刻な農業被害を与えることがある。「鳥獣保護法」により、狩猟獣に指定されている。 トマト、ウリ類のビニールハウスに侵入することもある。糖度の高い果樹・野菜を好み、ネット等頭部が潜れば侵入するので小さな穴も補修する必要がある。 一方で熟した果実や野菜を見つけると同じ路を辿って毎夜訪れるので畑の隅などの草むらに獣道状の隙間ができる。ホームセンターなどの農業資材売り場に必ずといってよい程見かけるトラバサミで容易に捕獲できる。
中国では、広東料理の食材として煮込み料理などに用いられてきた。独特の臭みがあるため、ニンニク、醤油などを用い、濃厚な味にするのが普通。しかし、SARS伝染の媒体になりうるとして、流通が禁止された。
脚注^ 江戸時代に描かれた妖怪「雷獣」はハクビシンではないかという見解もある。 ⇒千石正一 十二支動物を食べる 世界の生態文化誌