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産業(さんぎょう、industry)とは、人々が生活するうえで必要とされるものを生み出したり、提供したりする経済活動のこと。また、経済活動の分類の単位という意味でも使われる。

産業は、社会的な分業として行われる製品・サービスの生産・分配にかかわるすべての活動を意味し、公営・民営のかかわりなく、また営利・非営利のかかわりなく、教育宗教公務などの活動をも含む概念である。
目次

1 産業分類

1.1 ホフマンの産業分類

1.2 クラークの産業分類

1.3 ルイスの2部門モデル

1.4 軽工業と重工業・素材産業と組み立て産業

1.5 ポラトの産業分類

1.6 輸出産業と国内産業


2 標準産業分類

3 証券コードによる業種分類

4 関連項目

5 外部リンク

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産業分類

産業分類は、分析の枠組みや目的に応じてそれぞれに適した方法が用いられる。基礎的・標準的な分類としては、公的な統計において標準産業分類が設定されている。

産業分類は、経済学が学問として確立しはじめた当初から経済学者によって論じられてきた。重農学派フランソワ・ケネーは『経済表』(1758)において地主階級、生産階級(農業)、不生産階級(商業)の3分類を示し、農業だけが生産的であると考えた。カール・マルクスは『資本論』第2巻(1885)で第一部門(生産財生産部門)と第二部門(消費財生産部門)という産業間分析を行っている。1930年代に入ると、経済発展を産業構造の変化という視点でとらえるようになり、本格的に産業分類が研究されるようになった。


ホフマンの産業分類

ワルター・ホフマンは、経済発展を、消費財を直接に生産する段階から、製造設備などの資本財を作りこれを利用して生産性を高める段階への変化としてとらえた。従って、産業を消費財産業と資本財産業とに分類し、「消費財産業の純生産額」÷「資本財産業の純生産額」(ホフマン比率)を見ることで経済発展の程度がわかると考えた。ホフマンによれば、比率は第1段階では5.0、第2段階では2.5、第3段階では1.0、第4段階ではそれ以下となる。ただしホフマンの方法は、産業連関分析が発達した今日から見れば難点が多いとされている。


クラークの産業分類

コーリン・クラークは、『経済的進歩の諸条件』(1941)において、産業を第一次産業第二次産業第三次産業に3分類し、経済発展につれて第一次産業から第二次産業、第三次産業へと産業がシフトしていくことを示した。これは17世紀にウィリアム・ペティが『政治算術』(1690)で述べた考え方を定式化したもので、両者にちなんで「ペティ=クラークの法則」と呼ばれる。

第一次産業 ? 農業林業水産業など、狩猟、採集。

第二次産業 ? 製造業建設業など、工業生産、加工業。電気ガス水道

第三次産業 ? 情報通信業、金融業運輸業小売業、サービス業など、非物質的な生産業、配分業。

クラークの産業分類に関しては、第三次産業に単純労働が含まれ、後進的な産業が先進的な産業と同じ扱いになっているという批判がある。さらに、経済発展につれて産業内部で生じている構造変化をとらえきれないという弱点がある。また、第三次産業は、公益事業のような資本集約的な産業も、飲食業のような労働集約的な産業も、教育のような知識集約的な産業も含むという雑多な産業の集合体であり、雑多な産業を単一のくくりで単純化することについても批判がある。


ルイスの2部門モデル

アーサー・ルイスは、開発途上国の経済を伝統的部門(主に伝統的な農業)と近代的部門(資本集約的産業)とに分ける2部門モデルを提案した。ルイスによれば、経済が一定の発展段階に達するまでは伝統的部門からの固定賃金での無制限労働供給が続くため、経済援助の効果がなかなか現れない。

ルイスのモデルはラニスとフェイによって精緻化された。ラニス=フェイモデルでは、農業部門からの労働力流出によって経済発展の「第1局面」「第2局面」「第3局面」が訪れ、1人あたり農業所得が上昇してゆくと説明される。


軽工業と重工業・素材産業と組み立て産業

製造業は、古典的な分類では食品、繊維などの軽工業と、鉄鋼、機械、化学などの重化学工業とに2分され、工業化の進展に連れて重化学工業の比率が高まってゆくと説明されてきた。しかし1960年代の日本では、重化学工業化率がアメリカイギリスの同水準に達していながら、製造業の生産性において大きな隔たりがあることが観察されていた。

篠原三代平は、製造業を素材産業と組立て産業とに分類して分析する必要性を指摘した(1967)。篠原によれば、当時の日本では素材産業の大きさに比べて、素材を加工し組み立てる産業が未熟であり、それが工業の生産性の低さに現れていた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen