死球(しきゅう)とは、野球において投手の投げたボールが打者(バッター)の身体に当たって一塁が与えられることである。デッドボール(和製英語:dead ball)とも言う。英語ではhit by pitchと言う。日本語の「死球」及び「デッドボール」は、投球が打者に当たった結果ボールデッド(プレイが中断されること)が宣告されることを、「投球が打者に当たることをボールデッドという」と誤解したことに由来する、と言われる。
以下、本項を読む際には「デッドボール(死球)」と「ボールデッド(プレイ中断)」を混同しないよう注意。
目次
1 概説
2 危険球
3 与死球
4 死球に関する記録
4.1 日本プロ野球
4.1.1 通算記録
4.1.2 シーズン記録
4.1.3 その他の記録
4.2 アメリカメジャーリーグ
4.2.1 通算記録
4.2.2 シーズン記録
5 与死球に関する記録
5.1 日本プロ野球
5.1.1 通算記録
5.1.2 シーズン記録
5.2 1試合記録
5.3 アメリカメジャーリーグ
5.3.1 通算記録
5.3.2 シーズン記録
6 その他
7 関連項目
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投手の投球が打者に触れた場合は、直ちにボールデッド(プレイ中断)となる。球審はボールデッドのジェスチャー(両手を上方に広げる、ファウルボールと同じジェスチャー)をしてプレイを停止する。ここで「投球が打者に触れる」とは、直接身体に当たっていなくても、適正に着用していれば打者のユニフォームをかすった場合も含まれる。また、バウンドした投球が打者に触れた場合も含まれる。投球が打者に触れた場合はボールデッド(プレイ中断)となるため、走者が盗塁したり、暴投を利して進塁を試みたりすることは認められない。
球審は、投手の投球が打者に触れ、後述のいずれかに該当しない場合と判断した場合には、これを死球と認めることになる。球審が死球と認め、打者に一塁を与える場合は、ボールデッドのジェスチャーとともに「デッドボール(日本のみ)」、あるいは「ヒットバイピッチ」と宣告し、打者に一塁へ進むよう、左手で一塁方向を指し示す。これにより打者は一塁への安全進塁権を得る。また、打者が一塁に進んだことで押し出される走者に限り、次の塁へ進む権利を得る(満塁の場合、三塁走者は本塁へ進む)。
以下の場合は、投球が打者の身体に当たっていても死球とならない。ただし、ボールデッドになる。
投球がストライクゾーンを通過している場合。ストライクが宣告される。
打者がバットを振っている(バントも含まれる)場合。ストライクが宣告される。
打者が故意にボールに当たった場合。ボールが宣告される。
打者が避けようとせずにボールに当たった場合。ボールが宣告される。ただし、球審が避けられないと判断した場合は除く。
死球は怪我の元となるもので、特に硬式球でプレイする場合は、指に当たって骨折するなどの例も多く、頭部に当たった場合には意識不明となることもあり、極めて稀であるが死亡例もある。このため、打者にはヘルメットの着用が義務付けられており、また日本のプロ野球では危険球の規定がある(次節を参照)。死球その他の理由で打者が怪我をし、その治療のためプレイができなくなった場合、公認野球規則に基づくならば代走がこの打者に代わって出場し、打者は退くこととなるが、リーグや大会によっては臨時代走が認められる場合があり、これは各大会規定等に基づく(日本の高校野球では臨時代走の規定が設けられている)。
打者にぶつけることを狙って投球したり、ぶつけないまでも威嚇目的で打者にめがけて投球したり、味方打者が死球を蒙ったことに対する報復をしたりするなど、危険性の高い投球を危険球という。アメリカでは胸元等のきわどいインコースをついた投球をブラッシュバック・ボール(brush-back ball)、頭部を狙った投球をビーンボール(beanball)と呼んでいる(beanは古い英語の俗語で、頭を指す)。日本ではこれらを総称して、打者を狙った投球を一般にビーンボールと呼んでいる。
危険球の投球は公認野球規則では8.02(d)項で厳しく禁止されており、“これを投球した投手およびそのチームの監督には、審判員により退場を宣告もしくは同様の行為をもう一度行った場合は即刻退場させる旨の警告が発せられる”と定められている。
日本プロ野球では、頭部への死球もしくはそれに準ずる投球がなされた場合には「投手の投球が打者の顔面 、頭部、ヘルメット等に直接当たり、審判員がその投球を危険球と判断したとき、その投手は試合から除かれる。頭部に直接当たった場合でも、審判員がその投球を危険球とまではいえないと判断したときは、警告を発し、その後どの投手であろうと再び頭部に当たる投球を行ったときは退場とする。危険球とは、打者の選手生命に影響を与える、と審判員が判断したものをいう。」 という形のアグリーメントが規定されている。
危険球制度が導入された事の発端は、1994年5月11日のヤクルト対巨人戦で起きた報復死球と大乱闘騒ぎに遡る。