タイ料理とは、東南アジアのタイ王国の料理である。中国や周辺諸国の宮廷料理などの影響を受けており、辛味、酸味、甘味などのバラエティに富む特徴がある。
目次
1 特徴
1.1 食材
1.2 調味料
2 地域性
3 中華料理の影響
4 食事の作法
5 代表的なタイ料理
6 関連項目
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主食は米。インディカ米の一種であるタイ米が食べられている。このため、米に合うおかずが用意される。中部タイの基本的な食事では、白米にトムヤムなどのスープ、野菜炒めなど、数品のおかずが添えられるのが一般的である。
肉類は豚肉と鶏肉が中心であり、牛肉の消費量は少ない。魚は川魚が中心で、主に揚げ物やスープに使用される。エビ、カニ、イカもポピュラーな食材である。野菜ではナス、空芯菜、赤たまねぎ、カシューナッツなどが頻繁に使われている。
果物の種類は非常に豊富で、スイカ、バナナ、ドリアン、マンゴスチン、みかん、パイナップル、ランブータン、パパイヤ、ザボン、竜眼などさまざまである。これらは生のままで食べるだけでなく、ジュースにして飲むことも多い。また、熟す前の青いパパイヤは野菜として扱われ、ソムタムなどのサラダに利用される。
ベトナム料理やカンボジア料理などと同様に、味付けの基本は魚醤である。タイの魚醤はナンプラーと呼ばれるが、アンチョビーなどの魚を塩漬けし、発酵によって魚のタンパク質から生じるアミノ酸を豊富含む、醤油に似た液状の調味料である。また、プリッキーヌーと呼ばれる小さい唐辛子が頻繁に使用される。タイ料理に辛い料理が多いのは、このためである。ゲーンと呼ばれるカレー類にはココナッツミルクが多用され、料理にコクをあたえている。スープにはパクチーやレモングラスなどの香草やコブミカンの葉などの香辛料を使って香りを出す。炒め物にはライムが添えられることが多い。
タイ料理では、ひとつの料理に辛味、酸味、甘味などが混ざり合い、複雑な味覚を醸し出している状態が美味とされている。このため食堂には砂糖、ナンプラー、唐辛子の酢漬け、粉唐辛子の4点セットが必ず置かれ、供された料理にさらに味を足して食べるのが普通である。
イーサーンやタイ北部はもともとタイ中部とは異なる文化圏に属するため、餅米を主食したり、昆虫など、異なる食材を用いるなど、料理にも特色が多い。(イーサーン料理参照)
南部にはマレー料理の影響を受けたゲーン・マッサマン(イスラム風カレー)などの独自の料理がある。また、最南部に多いムスリムは、他の地域のムスリム同様に豚肉を禁忌する。
近代に入ってから、華僑の大規模な移住により中国(特に、多くのタイ華僑の出身地であった広東省潮州)の文化がタイに流入した。これに伴って、潮州料理を中心とする、さまざまな中華料理がタイに紹介され、いくつかのものは現地化してタイ料理の定番メニューになっている。たとえばクイティアオは潮州の「?条」(コエティオウ)、カオマンガイは海南省の「文昌鶏」(ブンチアンコイ)がルーツであるが、外来の料理であるという意識は、すでにタイ人にもほとんどないと思われる。また、朝食に中華粥を食べる習慣もタイの食生活に広く浸透しており、ジョーク(粥)と呼ばれる潮州風の雑炊に似た粥を朝食に出す料理店や屋台が多い。
伝統的には食事は素手を使って食べられていたが、今日では、フォークとスプーンを使用するのが一般的である。通常はフォークを左手に、スプーンを右手に持ち、フォークでスプーンの上に物を載せて、食べる。食べ終わったら、皿の上にそろえて置くのが行儀がよいとされる。箸はさほど常用されないが、タイの日常的な食べ物の中では、汁麺(クイティアオ・ナーム)を食べる際や、中華料理、日本料理のレストランでは用いられる。
主食がもち米の場合は、今日においてもスプーンとフォークではなく、手を使う。手で蒸したもち米を適量をちぎりとり、手のひらで握ってちょうど日本の握りずしのご飯のような円筒形の形状に整形して、おかずにつけて食べる。