スポック
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、『スタートレック』シリーズの登場人物について説明しています。アメリカの小児科医については「ベンジャミン・スポック」をご覧ください。
レナード・ニモイ演じるスポック

スポック/ミスター・スポック(Spock / Mr. Spock)は、『スタートレック』シリーズの登場人物である。
キャラクター

ヴァルカン人(地球人とのハーフ)のエンタープライズ号技術主任兼副長。その後、同艦長を経て、連邦艦隊退役後は父サレクと同じ大使の道に進む。さらにその後、ロミュランとヴァルカンの再統合運動をしていたが、ある事件をきっかけに過去にタイムワープ、その並行宇宙ではヴァルカン星が失われたため、残されたヴァルカン民族再建のため働き、2262年、天寿を全うする。

当初は厳格なヴァルカン人として振る舞い、地球人とのハーフであることや感情を指摘されることを嫌悪し拒絶するが、カーク、マッコイらとの交流と経験を通じて、自分の人間性を肯定的に扱えるように成長し、人間が使うような詭弁や嘘を操る事もできるようになった。彼とは対照的に行動的なカーク、感情的なマッコイとは友情で結ばれ、任務におけるカークからの信頼は厚い。マッコイとは軽口を叩き合う関係である。

ヴァルカン人は感情を完全に抑制し表情に出さず、また正当防衛以外では他人に手をあげない非暴力主義者だと設定されているが、片手で首から肩にかけて手をあてるだけで気絶させるネック-ピンチという得意技もある[1]。だが、パイロット版や第1シーズンにおいては設定が固まっておらず、スポックの喜怒哀楽や自分から暴力を振るうシーンが見られた。また、スポックに限らず、他のヴァルカン人でも時折、感情を表に出してしまう描写がある(詳細はヴァルカン人を参照)。また、両手を顔に当てて相手の心を読む、融合(フュージョン、またはマインドリンク)というリーディング能力がある。

口癖は「船長、それは非論理的です」、「魅惑的だ(片眉を上げながら)」[2]など。また、ヴァルカン式挨拶(ヴァルカン・サリュート)である指の形は初代スポックを演じるレナードニモイが発案者である。「長寿と繁栄を(ユダヤ教でのシェキーナーという表現を参考にしたもので、片手をあげて、第二第三指および第四第五指をそれぞれつけた状態で、双方の間隔を空ける)」[3]を劇中で最初に行ったのも初代スポックである[4]

艦隊での認識番号はS179276ST。TOSでの階級は海軍少佐で、職務は一等航海士兼科学主任[5]。司令官用の金色の制服ではなく、科学・医療部門用の青の制服を着用する[6]。劇場版第1作と第2作の間[7]に船長(大佐)に昇進しているが、その数十年後の設定である『新スタートレック』にはヴァルカン大使として登場する。

その後、ロミュラン星消失の事件で宇宙船ごとブラックホールに飲み込まれ、過去の並行宇宙(ケルヴィン・タイムライン)へ転移。その世界では母星ヴァルカンの消滅と共に多くの同胞が失われたため、新たな母星・ニュー・ヴァルカンの候補を探し出すなど、余生をヴァルカン民族再興の仕事に捧げる。平行世界との若き旧友らとも交流を持ち、アドバイスを与えるなどし、若きスポックからも敬愛を受ける。

賞罰はバルカン星科学名誉勲章、武勇勲章、宇宙艦隊司令官賞2回授賞[5]
生い立ち

2230年にヴァルカン人の外交官のサレクを父に、地球人の科学者のアマンダを母とし、また養姉妹に地球人のマイケル・バーナムを持ち、ヴァルカン星でヴァルカン人として育った。その出生は度々迫害の原因になり、自分の居場所を求める辛い少年時代を送ったようである。ヴァルカン科学者の最高権威であるヴァルカン科学アカデミーに合格するが、地球人でありながらヴァルカン的に育ちトップの成績を修めるに至ったマイケルとは逆に、ハーフの自分への差別意識と排他性に反発して、史上初めてアカデミー入りを辞退したヴァルカン人となり、多様な種族が共存する惑星連邦宇宙艦隊を自分の居場所と定めて入隊した。この事件はその後、父サレクとの長い確執の原因となった。なお、マイケルも後に過激な純血主義者によるテロに遭いヴァルカン社会を離れて宇宙艦隊に入隊している。

他に親族として異母兄のサイボック、サレクの後妻であるペリンがいる。
歴代シリーズでの活躍
宇宙艦隊配属まで

2230年バルカン人の父・外交官のサレク地球人の母・科学者のアマンダ・グレイソンとの間に生まれる(但しTOS「光るめだま」では祖先が地球の女性と結婚したとも発言しており、初期には設定が固まっていなかったと見られる)。幼少時代をバルカン星で過ごし、バルカン人として育てられたため、感情表現を抑えることや論理を優先する考え方など、振る舞いは一見バルカン人そのものである。内面ではハーフであることへのコンプレックスがあったと見え、自らの地球人的な性向を否定する局面が随所で見られた。バルカンに婚約者がいたものの、彼女が破談を望んだ結果、彼女の代理人として指名されたカークと決闘する羽目に陥った事がある。その際、死亡したと思っていたカークの無事を知り、思わず満面の笑みで「ジム!」と叫んでしまうが、すぐに我に返る(TOS「バルカン星人の秘密」より)。

宇宙艦隊へ入るにあたり、自分と同じ道を歩むものと決めつけていたサレクに反目し、以後、エンタープライズでの任務中(TOS「惑星オリオンの侵略」)に再会・和解するまで、18年間サレクとは会話しない。同エピソードでは父を尊び、母を敬う意外な「孝行息子」ぶりを披露し、侵入者の凶刃に倒れたカークに代わって艦の指揮を執っているとき、心臓病で倒れたサレクを救うために輸血をしてくれとアマンダに頼まれ、「輸血をするなら私は職務を放棄しなければならない(つまり、艦と部下を見捨てなければならない)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:46 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef