スナガニ

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スナガニ

巣穴から半身を出す
分類

界:動物界 Animalia
門:節足動物門 Arthropoda
綱:甲殻綱 Crustacea
目:エビ目(十脚目) Decapoda
亜目:エビ亜目(抱卵亜目) Pleocyemata
下目:カニ下目(短尾下目) Brachyura
群:方頭群 Brachyrhyncha
上科:スナガニ上科 Ocypodoidea
科:スナガニ科 Ocypodidae
属:スナガニ属 Ocypode Weber, 1795
種:スナガニ O. stimpsoni

学名
Ocypode stimpsoni Ortmann, 1897
英名
Ghost crab

スナガニ(砂蟹) Ocypode stimpsoni は、エビ目・カニ下目・スナガニ科に分類されるカニの一種。水のきれいな砂浜海岸に生息する。


特徴

甲幅は3cmほどで、甲羅は角ばった長方形をしている。鋏脚は左右どちらかが大きく、大きいほうのはさみの関節をきしませて音を出すことがある。歩脚は長くがっしりしている。複眼は大きく、巣穴に入るときは眼柄(目がついている柄)を倒して眼窩(目の横のくぼみ)に収納する。大きな複眼のとおり、視力が良い。

体色は、周囲に敵がいない時は複眼以外が一色だが、怯えると黒褐色になる。よって捕獲した時はたいてい黒っぽい。


生態

日本では東北地方以南、日本以外では朝鮮半島中国東岸、台湾まで分布する。学名の種名"stimpsoni"は、北西太平洋の無脊椎動物研究に功績を残したアメリカの動物学者ウィリアム・スティンプソンに因んだ献名となっている。

水のきれいな砂浜に生息し、満潮線付近に数十cm-1mほどの深い穴を掘る。潮が満ちてこないほどの高さに、直径が2-3cmほどの円形の穴があれば、スナガニまたは同属近縁種の巣穴の可能性が高い。コメツキガニよりも高い位置に、大きい巣穴を掘るのが特徴である。巣穴の周囲は掘った砂を薄く積み上げ、コメツキガニのそれよりも大きくていびつな「砂団子」が見られる。また、放棄された巣穴の周囲は砂が乾いているが、主がいる巣穴の周囲は砂が湿っているので区別できる。

夜に砂浜を徘徊し、動物の死体藻類などを食べる。また、砂浜に生息する小動物も捕食し、孵化したばかりのウミガメの子どもを捕食することもある。

夜はそれほど警戒心は強くないが、昼は非常に警戒心が強く、大きな動くものを見つけると素早く巣穴に逃げこむ。人間が巣に接近すると数十m離れていても巣穴に逃げこみ、一旦巣穴に逃げこむと物音がする間はまず出てこない。巣穴まで遠い場合などは走って逃げだすが、走るスピードはカニ類トップクラスで、人間の小走りくらいのスピードで砂浜を疾走することができ、急な方向転換などもこなす。波打ち際の濡れた砂までやってくると数秒以内に素早く砂に潜る。

スナガニ類の英語での総称"Ghost crab"(幽霊ガニ)は、「だけ残して走り去る」ほど脚が速いことに由来する。また、夜の砂浜に照明を当てると、スナガニ類が保護色で砂の色に紛れこむため「影だけが動いている」ように見えることに由来するともいわれる。

動きが速く巣穴も深いため捕獲は難しいが、巣穴に長い草の茎や乾いた砂を入れて掘り返すか、波打ち際まで追いこんで砂にもぐった所で捕獲することができる。

海水浴場などで巣穴を見ることができるが、海洋汚染や砂浜の減少により生息地が減少傾向にある。


近縁種ミナミスナガニ

スナガニ属(Ocypode 属)のカニは世界中の熱帯温帯域に分布し、多くの種類がある。日本にはスナガニ以外に2種類が分布する。
ミナミスナガニ O. cordimana Latreille, 1818
甲幅3cmほどで、西日本から西太平洋インド洋の砂浜海岸に広く分布する。スナガニに似ているが甲羅がやや丸くて白っぽいこと、はさみで音を出さないことなどで区別する。
ツノメガニ O. ceratophthalmus (Pallas, 1772)
甲幅4cmほどで、スナガニやミナミスナガニより大きい。沖縄諸島から西太平洋、インド洋の砂浜海岸に分布する。和名通り複眼の上に1本の突起があり、長いまつ毛が生えたように見える。スナガニと同じく大きな方のはさみで音を出す。 ウィキメディア・コモンズには、 ⇒スナガニに関連するマルチメディアがあります。 カテゴリ: カニ

更新日時:2008年11月3日(月)14:21
取得日時:2008/11/07 01:15


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki