シートベルトとは、乗員の身体を座席に拘束することで、座席外へ投げ出され負傷することを防ぐためのベルト状の安全装置。自動車のほか、飛行機、ロケット、ジェットコースターなどの乗物にも付けられている。
ここでは主に自動車用シートベルトについて記述する。
目次
1 シートベルトの効果
1.1 非常の場合(事故などの場合)について
1.2 非常の場合以外について
2 シートベルトの歴史
3 シートベルト各部の名称
3.1 ベルトアセンブリ
3.2 ストラップ(ウェビング)
3.3 バックル
3.4 リトラクター(巻取り装置)
4 ストラップ(ウェビング)の素材
5 シートベルトに関する機構
5.1 座席ベルト非装着時警報装置
5.2 ベルト巻き取り装置(リトラクター)
5.3 その他
6 日本における状況
6.1 設置義務
6.2 着用義務
6.3 後部座席シートベルト義務化
6.4 シートベルト関係法令年表
7 関連項目
8 外部リンク
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自動車が衝突する時、また、衝突を回避しようとブレーキを掛けたりハンドルを切ったりする時、体には急激な減速・加速による、大きな慣性力が加わる。その際、体を座席に固定していないと、体が自動車の内部(ハンドルやフロントガラスなど)に衝突してしまう。また、体が車外に放出してしまう場合もある。それを防ぐために、シートベルトで体やチャイルドシートを座席に固定する。
現在の自動車の主流である3点式シートベルトでは、ゆっくりと引けばベルトを引き出せるが、一定以上の勢いで引っ張るとロックして引き出せない。車両が事故を起こした時、乗員は慣性の法則で進行方向へ吹き飛ばされようとするが、それをロックした状態のベルトが支えてくれる訳である。
また、近年は車両に一定以上の衝撃が合った場合事故と判断し、瞬時にベルトを引き上げる事で、更に上半身をシートに強く拘束し怪我を最低限に押さえ込むようになっている物もある(ELR:Emergency Locking Retractor 非常時固定及び巻き取り式)。
なお、シートベルトは、2点式ベルトは骨盤に、3点式なら肩ベルトは鎖骨に掛けるようにする。 これは、骨盤と鎖骨が比較的強固であり、最悪、骨折したとしても、それらの部位なら致命傷にはなりにくいからである。
シートベルトの機能は、これら骨盤や鎖骨を支点としてベルトの張力の範囲で衝撃の大部分を吸収するのであり、人体と接するベルトの面での衝撃の分散吸収は、あくまで補助的なものである(たとえば腹部にベルトを掛けていると、内臓などは比較的簡単に破裂してしまう)。
自動車についている他の安全装置にはエアバッグがある。しかし、エアバッグはあくまでも『シートベルトを補助する装置』であり、シートベルトと一緒に使わないと効果が無い上にとても危険(死亡例が存在する)である。
事故等に遭わなくても、自動車に乗車している時には乗員に色々な衝撃が加わる事がある。例えば、カーブを曲がる時、ブレーキをかけた時、加速をした時などに、慣性による力で、身体が前後左右に揺れることがある。その時に、体が固定されずに揺さぶられてしまうと、乗り物酔いを起こす原因となる。また運転手の場合は尚の事、安全に安定した運転ができなくなってしまう可能性が考えられる。それを防ぐ意味でも、シートベルトで体を座席に固定する必要がある。
1899年イギリスのロンドンで、ダイムラーの自動車による事故で乗員2人が放り出され死亡したことがきっかけとなり、シートベルトが開発されたといわれている。それを端とした開発は1903年、フランスの技術者であるギュスターブ・ルボール(Gustave-Desire Lebeau)により、シートベルトの原型である、高い背もたれと交差式ベルトからなる「自動車等の防御用ベルト」というものの開発へと至ったという。
シートベルトが初めて自動車に搭載されたのは1922年である。