『シャーロック・ホームズの冒険』(原題:The Private Life of Sherlock Holmes)は1970年のアメリカ映画。脚本・監督・製作ビリー・ワイルダー。邦題はコナン・ドイル著の短編集と同一だが、原作にはないオリジナルのホームズ作品。ネス湖の怪物ネッシーを題材にした映画としても知られている。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次
1 ストーリー
2 概要
3 備考
4 エピソード
5 キャスト
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ジョン・ワトスン医師の死後50年が経過し、遺言に従って銀行に保管されていた未発表の記録が公開された。その内容は…
19世紀末のロンドン。ロシアのプリマバレリーナから求婚されたシャーロック・ホームズは、ワトスン医師と同性愛の関係にあると偽り求婚から逃れた。この騒動から一息ついた彼らの元に、記憶喪失の女性が運び込まれた。ホームズの機転により記憶を取り戻した彼女の依頼で、ホームズ達は行方不明の彼女の夫を探し始める。その彼らの前にホームズの兄マイクロフトが現れ、調査の中止を勧告する。身分を偽って追跡を続けた彼らは彼女の夫を死を知る。真相を求めて調査を続け、スコットランドのネス湖を訪れたホームズ達の眼前に、伝説の怪物ネッシーが姿を現した。
『情婦』等、ミステリー映画で成功を収めてきたビリー・ワイルダーが、10年の構想を経て臨んだオリジナルストーリーのホームズ映画。「ホームズの私生活に深く関わるため発表されなかったエピソードが、ワトスンの死後50年を経て公開された。」という設定の元に、4つのエピソードが盛り込まれた4時間近い大作として撮影された。
しかし、公開にあたって配給会社の要望で2時間ほどに編集される事になった。2つのエピソードはカットされ、プリマバレリーナからの求婚のエピソードを序盤に残し、謎の美女とネッシーに纏わるエピソードをメインに据える内容となった。カットされたフィルムの多くは現存しない。この大幅な編集の為に、ワイルダー作品としてはややバランスを欠く仕上がりだとの評価もされる。それでも、ロンドンからスコットランドと、古き良きイギリスを再現した映像は秀逸で、ホームズ映画の傑作のひとつとして推す声も多い。
カットされたシーンの多くは原題に相応しいホームズの意外な面を描いたコミカルなものだったといわれる。メインとして残ったエピソードは比較的シリアスな内容の為、構想とは違い、ワイルダー作品としてはやや重い印象の作品として完成した。また、このメインのエピソードでホームズは正式な依頼によって捜査を行っている上、国家機密に絡む大事にも関係しており、原題にある「Private Life」とはそぐわない内容になっている。
日本では長くソフトが発売されず視聴が困難であったが、2004年にDVD-BOXの1巻として、2005年には単体でDVDが発売された。
備考
本作の構想初期には、ホームズにピーター・オトゥール、ワトスンにピーター・セラーズの2大スターの配役が予定されていた。
本作でシャーロック・ホームズの兄マイクロフトを演じたクリストファー・リーは、これ以前にドイツ映画『 ⇒Sherlock Holmes and the Deadly Necklace』(1962年)でシャーロックを演じており、映画でホームズ兄弟両方を演じた唯一の俳優とされている。
本作の撮影中、ネス湖に浮かべたネッシーの模型が水没するという事故が発生した。それから5年後の1975年、ネッシー探索の為にネス湖の調査を行ったボストンの応用科学アカデミー研究チームがネッシーを写したとする水中写真を公表し、世界的なニュースとなった。この写真の被写体が、撮影時に水没した模型だったのではないかとの説が唱えられ、大きな話題となった。日本でもテレビや雑誌等のメディアでも取り上げられ、この際に本作のテレビ放映もなされた。この問題の真相は不明だが、信憑性は低いとの見方が一般的である。
キャスト
シャーロック・ホームズ:ロバート・スティーブンス
ジョン・ワトスン:コリン・ブレークリー
ガブリエル・バラドン:ジュヌヴィエーヴ・パージュ
マイクロフト・ホームズ:クリストファー・リー
ハドスン夫人:アイリーン・ハンドル
ヴィクトリア女王:モリー・モーリン
カテゴリ: シャーロック・ホームズシリーズをベースとしたフィクション作品 | アメリカ合衆国の映画作品 | 1970年の映画
更新日時:2008年8月7日(木)15:14
取得日時:2008/08/30 15:49