シアン酸
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シアン酸

分子式CHNO
分子量43.02 g/mol
CAS登録番号[420-05-3]
形状無色の液体または気体(室温に沸点が近いため)
融点-81 °C
沸点23.5 °C
SMILESN#CO

シアン酸(シアンさん)とは示性式 HO-C≡N で表される化合物(弱)である。融点 -86.8 ℃、沸点 23.5 ℃、常温で酢酸に似た臭気の無色の液体。異性体にイソシアン酸 (H-N=C=O) と雷酸 (HO-N=C:) がある。
目次

1 互変異性

2 安定性

3 異性体の発見

4 生成

5 性質

6 関連項目

7 参考文献

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互変異性

ただしシアン酸はイソシアン酸との互変異性を示し、気体もしくは非プロトン溶媒中ではイソシアン酸の形で存在する分子の方が多い。水素結合が形成しやすい液体状態やプロトン溶媒中ではシアン酸の形で存在する分子の方が多くなる。


安定性構造式 シアヌル酸

あまり安定ではなく、単離した状態などては徐々に重合してほとんどはシアメリド (Cyamelide) や少量のシアヌル酸 (Cyanuric acid) を生成する(いずれも3量体である)。水溶液は加水分解する。


異性体の発見

フリードリヒ・ヴェーラーがシアン酸とアンモニアから尿素を合成したことは初めての無機化合物から有機化合物の合成として広く知られている。また、異性体の存在が初めて発見された化合物である。

フリードリヒ・ヴェーラーはシアン酸塩の性質を研究しており、ユストゥス・フォン・リービッヒは雷酸塩の研究を行なっていた。 シアン酸塩と雷酸塩は同じ化学的組成を示すにもかかわらず、雷酸銀は爆発性を持つがシアン酸銀は持たないという違いがあった。 これは激しい論争を起こしたが、結論として異性体というものの存在を認める形で決着がついた。すなわちシアン酸もイソシアン酸も雷酸とは構造異性体の関係にある。


生成

シアヌル酸を不活性ガス下で加熱し、発生する気体を急冷捕集すると得られる。シアン酸塩は金属シアン化物を穏やかな酸化剤で酸化しても生成するが、金属のシアン酸塩からシアン酸を単離することは困難である。


性質

水にわずかに溶解し、酢酸よりやや強い酸で、酸解離定数 Ka=2.2×10-4(25℃)、pKa=3.48である。水中では不安定で低温では数時間溶液として存在するが、加水分解が進行して炭酸水素アンモニウムとなる。一方、非プロトン溶媒のエーテルベンゼンアセトン中では比較的安定(数週間)な溶液となる。

種々の有機化合物(求核剤)と反応し、アルコールからウレタンアミンからウレイン、酸アミドからウレイドを生成する。アンモニアと反応すると、一旦、アンモニウム塩(シアン酸アンモニウム)を形成するがさらに尿素へと反応する。


関連項目

シアネート

雷酸

シアン化水素

フリードリヒ・ヴェーラー(シアン酸アンモニウムの研究)
化学史上無機化合物から有機化合物を合成した最初の例

ユストゥス・フォン・リービッヒ(雷酸の研究)


参考文献

『理化学辞典』第五版、CD-ROM版、岩波書店。

『世界大百科事典』Ver1.2、CD-ROM版、平凡社。
カテゴリ: 窒素の化合物 | 酸素の化合物 | 無機化合物

更新日時:2008年10月25日(土)12:10
取得日時:2008/10/26 15:13


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki