シアバター(英: Shea butter)はアカテツ科のシアーバターノキの種子の胚から得られる植物性脂肪。シアーバターとも表記される。
目次
1 概要
1.1 成分
1.2 特性
1.3 用途
2 シアーバターノキと種子
3 シアバターの製造方法
4 シアバターの流通
5 アフリカの女性達を支えるシアバター
5.1 地元団体や国際機関によるプロジェクト
5.2 企業との取引
6 生産と輸出の推移
7 脚注
8 参考文献
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シアバターはシアーバターノキの種子から作られ、主にナイジェリア、マリ、ブルキナファソ、ガーナで生産されている。食用や薬として用いられるほか石鹸やクリームなどにも配合される。ロレアル、ザ・ボディショップ、ロクシタンがシアバターの効能に着目し、製品化したことで広く知られるようになった[1][2]。伝統的に国内で消費されていたが、経済が植民地時代に形成されたモノカルチャー構造の第一次産業に依存する西アフリカ諸国にとって、近年は重要な輸出品目となっている[3]。
シアバターの成分のほとんどはステアリン酸とオレイン酸で、トコフェロール、カロチノイド、トリテルペンも微量に含まれる。
常温では固形、肌に塗ると体温で溶け浸透する。そのため油脂であっても「オイル」ではなく「バター」と呼ばれる。ココアバターやマンゴーバターも同様に融点が高く常温では固形のためそのように呼ばれている。[4]
シアーバターノキが分布する地域では古くから食用、薬品、燃料として使われ、薬品としては傷や火傷の治療目的や筋肉痛、リュウマチ、白髪、脱毛予防など万能薬として用いられる。ガーナでは新生児を紫外線や乾燥から守るために、生まれてすぐ全身に塗布する。また、ムスリムの習慣として生後3か月の男児に施される割礼の止血・消毒目的でも用いられるという[5]。近年では化粧品メーカーがボディローション、ボディクリーム、リップクリーム、ハンドクリーム、シャンプー、石鹸など様々な化粧品に配合して販売している。
シアーバターノキと種子シアバターノキの分布地域熟したシアナッツロクシタンのシアバター
シアーバターノキ( Vitellaria paradoxa シノニムにButyrospermum parkii)はアカテツ科の双子葉植物で、常緑の小高木。アフリカのヴェルデ岬からチャドにかけて広がるサヘル帯にも天然分布しており、この一帯はシアベルトとも呼ばれて16カ国以上でシアーバターノキが自生している。この地域では年間降水量が1,000mm以下のためアブラヤシの栽培が不可能であり、シアーバターノキは貴重な油脂源となっている[3]。
シアーバターノキは藪などに自生していて樹高は約7メートルから25メートルほどまで伸びるが、農地で管理されているものは15メートルから20メートル、樹径は1メートルほどに保たれており、接ぎ木で育てることができる。寿命は200年。花を咲かせるまで約20年、実を付けるまでさらに約20年を要し、3年に一度実を付ける。葉は薄く8?10cmと細長く楕円形で、小枝の先に集中している。花は黄色っぽいクリーム色で、葉の付け根に単生し、一つの小枝に10?40個が咲く。果実は5?8cmの卵形でアボカドに似た形と味をしている。果肉の中の種子は鶏卵ほどの大きさで固く、シアナッツと呼ばれる。さらにその中にある胚はシアカーネルと呼ばれ、これを加工するとシアバターになる[1]。