コランダム(鋼玉)
分類酸化鉱物
組成Al2O3
晶系三方晶系
色灰色〜青色
条痕無色
光沢ガラス光沢
硬度9
比重4.0
劈開なし
ウィキプロジェクト 鉱物
表・話・編・歴
図1 採掘されたコランダムの塊
コランダム(corundum)は、酸化アルミニウム(Al2O3)の結晶からなる鉱物。鋼玉(こうぎょく)とも呼ばれる。赤鉄鉱グループに属する。
純粋な結晶は無色透明であるが、結晶に組みこまれる不純物イオンにより色がつき、ルビー(赤色)、サファイア(青色)などと呼び分けられる。
古くから、磨かれて宝石として珍重されたが、現在では容易に人造でき、単結晶は、固体レーザー、精密器械の軸受などに使われ、大規模に作られる多結晶の塊は研磨材、耐火物原料などに使われる。
なお、磁鉄鉱、赤鉄鉱、スピネルなどが混ざる粒状の不純なコランダムは、エメリーと呼ばれ、天然の研磨材であった。
目次
1 結晶構造とコランダムの仲間
2 性質
3 産出
4 単結晶の人造法
4.1 火炎溶融法
4.2 フラックス法
4.3 熱水法
4.4 引き上げ法
5 多結晶コランダム塊の製造法
5.1 白色電融アルミナ
5.2 褐色電融アルミナ
6 用途
7 関連項目
8 参考文献
9 外部リンク
//
イオン半径は、アルミニウムが680pm、酸素が1260pmである。大きい方の酸素イオンを密に並べると、図2の白球の集まりになる。そして、3つのO2-が接する「ヘソ」にAl3+イオン(黒丸)が座るが、組成がAl2O3なので、「ヘソ」の1/3は規則的に空いている。この層を積み重ねてコランダム結晶の模型を組むことができ、積むときは、黒球が座っていない下層の「ヘソ」に上の層の白球が座るようにする(図2のa)。そうするとアルミニウムの黒球は、下の層の「ヘソ」と上の層の「ヘソ」との間におさまる(図2のb)。
図2は六方晶的に描いてあるが、この結晶は菱面体晶にも描け、結晶構造は、対称性にまさる後者で記述される。
酸化アルミニウムの結晶はアルミナともいう。アルミナにはいろいろな結晶構造のものがあり、図2の構造のアルミナは、αアルミナである。
酸化クロムの結晶はコランダムと相似で、図2の黒球のAl3+は、Cr3+と入れ替わることができる。微量のCr3+が入れ替わるとコランダムはピンクになり、2%くらい入れ替わると全くのルビー色になる。これが、ルビーである。
Cr3+でなくFe3+などが入ると青色になり、これが、サファイアである。ただし、人造単結晶(後記)では、ルビー色でないコランダムを、無色透明のものも含め、サファイアと総称することがある。
ボーキサイトをアーク炉で融解し精製して作る褐色溶融アルミナ(後記)が、黒褐色不透明なのは、Tiイオン、MgイオンがAlイオンの場所のところどころにあることによる。
性質
密度は、3.987g/cm3。
モース硬度は、ダイアモンドに次ぐ9。
修正モース硬度は、ダイアモンド、炭化ケイ素に次ぐ13。
ヌープ硬度は、1,700〜2,500kgf/mm2。結晶面により異なる。
条痕は、白。
色は、上記のとおり、無色透明から黒褐色不透明まで、いろいろ。
融点は、2,050℃。
電気伝導は、固体の状態では絶縁体。2,050℃で融けた液体は良導体。
コランダムは、さまざまに産出する。
ペグマタイト、花崗岩、閃長岩などの火成岩とともに。