コケ植物門
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コケ植物(こけしょくぶつ、:Bryophyte)は、原始的な陸上植物の一群である。コケ類(こけるい)や蘚苔類(せんたいるい)、蘚苔植物(せんたいしょくぶつ)などともいう。世界中でおよそ2万種ほどが記録されている。多くは緑色であるが、赤色や褐色の種もある。

なお、日常用語にて「コケ」は、そのほかに地衣類なども含む。その他文化的側面についてはを参照されたい。
目次

1 形態的特徴

2 生活環

3 生育環境

4 分類と系統

4.1 分類

4.2 系統

4.3 近縁な群との関係


5 採集と標本

6 利用

7 日本のコケ植物

8 コケ植物の研究を行っている組織・機関

8.1 日本


9 脚注

10 関連項目

11 参考文献

12 外部リンク

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形態的特徴

植物体は小型で、多くは高さ数cmまで。体制から茎と葉が明瞭な茎葉体(けいようたい)と明瞭でない葉状体(ようじょうたい)とに分けられる。茎葉体の場合、双子葉植物のように軸と葉の区別がつくが、構造ははるかに簡単である。いずれにせよ、維管束はないが、その役割を代用する細胞は分化している場合がある。胞子体の頂端の胞子嚢に作られる胞子によって繁殖する(ただし、コケ植物では胞子嚢を?(朔、さく)と呼ぶ)。?の形態や構造は重要な分類上の特徴である。

繁殖は、胞子によるもののほか、無性生殖として植物体の匍匐枝や脱落した葉より不定芽を出しての増殖を行なう。一部の種では、特に分化した無性芽という構造体を作るものも知られている。


生活環

生活環は、シダ植物などと同様に世代交代を行う。ただしコケ植物の場合、植物体は配偶体であり、核相は単相 (n) である。植物体の上に造卵器と造精器が形成され、それぞれ卵細胞精子をつくる。雨などによって水に触れた時に、精子が泳ぎだし、造卵器の中で卵細胞と受精受精卵接合子)がつくられる。受精卵はその場で発生を始め、配偶体に栄養を依存する寄生生活の状態で発達し、胞子体を形成する。この胞子体は複相 (2n) で、その先端の?(胞子嚢)では減数分裂が行われ、胞子(単相 (n) )が形成される。胞子は放出されて発芽し、はじめは枝分かれした糸状の原糸体(げんしたい、protonema)というものを形成する。原糸体は葉緑体をもち、基質表面に伸びた後、その上に植物体が発達を始め配偶体となる。なお、一部に生涯にわたって原糸体を持つものがある。

配偶体は雌雄同株のものが多いが、雌雄異株のものもある。雌雄異株の場合、外見上は差のない場合が多いが、はっきり見分けのつくものもあり、中には雄株が極端に小さくて雌株上に寄生的に生活する例も知られている。


生育環境

基本的には陸上生活をするが、少ないながら淡水中に生育するものもいる。ただし海水中に生育するものは確認されていない。

湿った環境を好む種が多く、温暖で湿潤な地域に多くの種を産する。乾燥した環境にも、数は少ないが、適応した種はある。森林に生活する種が多いが、岩場や渓流の周辺などにも多くの種が見られる。特にがよくかかる雲霧林には、樹木に大量のコケが着生する例があり、蘚苔林(mossy forest)とも呼ばれる。畑地や水田にもそれぞれに独特のものが見られるし、市街地でもいくつかの種が生育している。

生育する基質としては、や腐植土、上、他の植物体(樹皮、の表面、樹枝)、昆虫等の動物などあらゆる場所に、さまざまな形で生育する。

立ち木を覆う苔

水中に生える苔

岩を覆う苔と地衣類


分類と系統


分類

?コケ植物門
Bryophyta
分類

植物界Plantae
:コケ植物門 ⇒Bryophyta




蘚綱 Bryopsida

苔綱 Hepaticopsida

ツノゴケ綱 Anthocerotopsida

コケ植物の伝統的な分類では、植物界コケ植物門 (Bryophyta) の3つのに分類される。スギゴケハイゴケなどの蘚類(蘚綱)、ゼニゴケやツボミゴケなどの苔類(苔綱)及びツノゴケ類(ツノゴケ綱)である(ツノゴケは漢字で角苔と書くが、カタカナで表記するのが一般であるのでそれに従う)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen