ゲームマスター(Game MasterまたはGM)とは、テーブルトークRPG(TRPG)における、ゲームの進行を取り仕切る人物のこと。また、オンラインゲームにおいて管理者としての権限を持つ者を指す言葉としても用いられる。
目次
1 テーブルトークRPGにおけるゲームマスター
1.1 ゲームマスターに求められる事
1.2 複数名によるマスタリング
1.3 ゲームマスターの異称
2 オンラインゲームにおけるゲームマスター
2.1 商用のオンラインゲームのゲームマスターの名称の起源
2.2 注意事項
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テーブルトークRPG(TRPG)におけるゲームマスターは、参加者の1人でありながら、「ゲームの進行を取り仕切る」という映画の総監督のような役回りになる。一般的にゲームマスターは、ゲームの筋道を用意し、プレイヤーをまとめつつ、ルールを運用し、ゲームを展開する。
同じゲームの参加者であるプレイヤーと比較すると、「事前の準備」「ゲームの進行」「各プレイヤーへの配慮」等、その労力は大きい。故に、プレイヤー専門でゲームマスターはやらない、という者も少なくはない。このような問題を緩和する試みとして、ゲームマスターにはその労力に見合った報酬(多くの場合、プレイヤーとなった際に利用できる経験点)が与えられる、というシステムも日本には存在する(主としてF.E.A.R.の製品に見られる)。
また、ゲームマスターの進行手法(マスタリングと呼ぶ)は、上のように自己の裁量で行うところが多いため、個人差が大きい。そのため、TRPG愛好者の間では、マスタリング手法の傾向によってゲームマスターを分類して、これに様々な俗称をつけることがある。例えば日本では、自分が用意した物語を一方的に押し付ける(プレイヤーに選択の自由を与えない)者を「吟遊詩人マスター」、事前に筋道やデータの準備をほとんどしない者を「アドリブマスター」などと呼ぶ。これはどちらも極端な者を指しているので、あまり良い意味では使われない(ゲームマスターはアドリブを行うことが要求されるが、それだけで全て処理するのは望ましくないとされている)。
ゲームマスターに求められる事
ゲームの準備(実際にゲームする日よりも前に行う事が多い)
モンスターに代表される敵役や様々なNPC、物語の舞台(街、ダンジョン等)を用意する。
ゲームの中核をなす物語の流れ・ギミック等(一般的にシナリオと呼ばれる)を用意する。
ゲームの進行
準備したシナリオを元に、プレイヤーに対して情景や状況の説明・描写・演出を行う。
シナリオやルールに基づき、プレイヤーが決めたプレイヤーキャラクター(PC)の行動に対応する。必要なら、プレイヤーをそれとなく誘導する。(想定外の行動をプレイヤーが取った場合、適宜アドリブにて対応する)
ルールを適切に運用し、ルール想定外の事態については状況に応じて柔軟に対応する。
NPCがいる場合、それらを適切に運用する。
各プレイヤーへの配慮
プレイヤーが望む事を汲み取り、可能であれば反映する。
特定のプレイヤーを贔屓せず、差別的にも扱わず、全プレイヤーに公平であるよう留意する。
ほとんどのセッションでは、ゲームマスターは1名である。しかし、プレイヤーの人数が多過ぎるなどの理由でゲームマスター1人ではスムーズな進行が困難なときには、2名以上のゲームマスターを置く場合もある。この場合、ゲームの進行を取り仕切るゲームマスターをメインマスターと呼ぶ。メインマスターは1名だけで運用することが多い。その他のゲームマスターはサブマスターと呼ばれ、メインマスターのサポートを行なう。メインマスターと共に、NPCを演出したり戦闘時に敵キャラクターを運用するほか、PCが複数の場面に分かれたときには別場面を同時に進行する役目を負うこともある。
全てのテーブルトークRPGが「ゲームマスター」という呼称を用いているわけではない。
まず挙げられるのは、ダンジョンズ&ドラゴンズのダンジョンマスター(DM)である。ダンジョンズ&ドラゴンズは世界初のテーブルトークRPGであるから、元々の呼称はダンジョンマスターであったということになるが、他のテーブルトークRPGはあまりこの名称を用いなかった。それでも、テーブルトークRPGで最大のプレイ人口を持つダンジョンズ&ドラゴンズでの呼称であるため、英語の文章で「DM」がゲームマスターを指す一般的呼称として使われているケースはしばしば見られる。
また、良く見られる一般的な呼称としてレフリーがある。これはトラベラーなどのGDW社製品やサイバーパンク2.0.2.0.などで用いられた。
これら以外の呼称もあるが、それらはそのゲーム独自の呼称として定められたものである。こういった独自名称は、それを使用することによって、そのゲームが持つテーマや雰囲気をプレイヤーに感じさせるという効用がある。
このような独自名称には、クトゥルフの呼び声におけるキーパー(Keeper for Arcane Lore、つまり“いにしえの知識を守護する者”の略)やワースブレイドにおけるワースメイカー(「ワースの創造者」の意味。ワースとはゲーム世界における根源力のこと)、ワールド・オブ・ダークネスシリーズにおけるストーリーテラー、トーキョーN◎VAにおけるルーラー、真・女神転生RPGにおけるデビルマスター(略すとダンジョンマスターと同じ「DM」になる)などがある。