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『キャプテンKen』(キャプテンケン)は、1960年から1961年に雑誌「週刊少年サンデー」に連載された手塚治虫のSF漫画作品。「週刊少年サンデー」への手塚の掲載作品としては『スリル博士』『0マン』に次いで3作目に当たる。
未来の火星を舞台として西部劇風のアクションを展開する作品であるが、主人公の出自が作品のキーとなっており、その設定にまつわる謎解きもポイントの一つである。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次
1 あらすじ
2 登場人物
3 その他
4 注釈
5 初出
6 単行本
7 外部リンク
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21世紀のはじめ、火星は地球の植民地となり、火星人は地球人の奴隷となっていた。それから200年以上が過ぎた未来(火星に最初に入植した地球人が米国人であったため、開拓時代の米国西部風の生活様式が採られ、火星の砂埃のためにロボット馬が常用、警察力がほとんど皆無、個人の拳銃他の武器携行と、やや重力が弱いこと以外はほぼ西部劇同様のドラマ設定とされた)。
火星の星野農場の一人息子・星野マモルは、農場に住むことになった遠縁の親戚・水上ケンを迎えに行く途中、火星の原住民・モロ族に襲われ、ロボット馬・アローに乗ったキャプテン・ケンと名乗る少年に救われる。マモルはキャプテン・ケンが、水上ケンではないかと考えるが、後から星野農場を訪れた水上ケンはマモルと同年代の少女だった(以下、キャプテン・ケンは「ケン」、水上ケンは「水上ケン」と記す)。だが、水上ケンはケンにそっくりの顔で、マモルは二人が同一人物ではないかと疑う。
混乱するマモルをよそに、ケンは火星人と地球人の対立の真の原因を次々に暴き出していく。地域の支配者であるデブン知事が火星人の財宝を奪い、強制労働させて不当に利益を貪っていることを暴き立て、火星人の報復に星野農場が巻き込まれると、水上ケンを救いに現れた。水上ケンも自分とケンが何故似ているのか不思議に思い、理由を尋ねるが、ケンは言葉を濁すばかりだった。
デブン知事は、隠した火星人モロ族の財宝を囮に、キャプテン・ケンをおびき寄せ抹殺しようと、水上ケンを人質にとった[1]が、さらって来た水上ケンはケンの変装だった。デブンの用心棒、ランプを退け、ロケットとなっていた宝物庫を奪い、デブン一味を火星の総統スラリーに告発するが、総統スラリーから礼として渡された腕時計は時限爆弾だった。
辛うじてケンは難を逃れるが、アローを破壊されてしまう。ケンは視力を失いながらも、様子を見に来たランプやダブルと戦い、モロ族に助けられる。アローもモロ族の手で修復されたが、モロ族隊長自身から地球人と戦争を始めると告げられる。
もはや、モロ族を止め、戦争そのものを回避する手段はないとケンは悟り、せめて犠牲者を減らそうと地球人の街に戻り警告を発する。星野農場の人々を含め、多くの地球人は避難するが、戦う意志のあるいくらかの地球人は街に残っていた。その中に星野マモルと水上ケンもいた。攻撃が激しくなる中、戦えば必ず死ぬという状況に、ケンはマモルと共にアローやマモルのロボット馬・グローリィを使って、穴を地下深く掘り、退避する方法を選んだ。ネタばれに注意:ここには、作品の 「核心」 に至る内容が記述されています。-- 以下ネタばれ --
地上の戦火が収まるのを待ち、水上ケンが寝入っている間に、マモルはケンから事の真相を告げられる。ケンは、水上ケンの息子ケンジだった。戦争で父親を早く失い、母親のケンが少女時代に受けた太陽爆弾の影響で発病した20年後の世界からタイムマシンで、アローと共に火星を訪れたのだった。ケンが水上ケンと瓜二つであり、地球育ちのケンが火星で超人的な力を発揮するのもそのためだった。彼は、母である水上ケンの悲劇の未来を変えることを目的とし、そのためにこそ、地球人と火星人の戦争を回避すべく努力していたのだ。
あまりの内容に、衝撃を隠せないマモルだったが、嘘と決め付けるには、ケンの言うことには説得力があり過ぎた。
地上に出た三人は、火星人の捕虜となるが、星野農場での私刑から火星人の命を救ったことの代償として、アローやグローリィは奪われたものの釈放された。砂嵐に巻き込まれたケンは、水上ケンについ「おかあさん」と呼びかけてしまう。
砂嵐から一夜明けた後、三人はネクタル砂漠の世捨て人ポインター・シェパードにより救われていた。奇遇にも、デブン知事の息子、ダブルもシェパードにより救われ、すっかり改心していた。デブンを始め、総統スラリーに告発した悪人たちが何故自由に行動できているのか、スラリーからもらった腕時計が時限爆弾だったことを思い出したケンは、総統スラリーこそが火星の悪の元締ナポレオンであることに気づく。
一方、総統スラリーは火星人側からの通信筒により、会談の申し入れを受けていた。場所はネクタル砂漠。スラリーは会談にやってきた火星人の頭上に、太陽爆弾を見舞うことを企む。だが、陰謀の最中にダブルは、スラリー、デブンを襲撃し、ネクタル砂漠に連れ出した。ダブルの意図は父親デブンの口から、星野マモルに父親謀殺の謝罪をさせることだったが、結果的にダブルはランプに殺され、5時間後に太陽爆弾が爆発するネクタル砂漠に、スラリー=ナポレオン一味は取り残された。助けを求めてスラリー一行が訪れたのは、シェパードの小屋であった。
シェパードが自分を犠牲にして暴いたトリックを元にケンはランプを倒し、悪の張本人ナポレオンを火星人の隊長に引き渡す。だが、太陽爆弾が爆発するのは止められない。
ケンは水上ケンに最後の別れを告げ、今まで火星人の隊長として行動していたパピリヨンと共に太陽爆弾を安全な場所に誘導するため、アローと共に空に向かった。地上に影響のない大気圏外で爆発した太陽爆弾を見ながら、星野マモルは今こそケンの語った全てが真実であったと悟り、水上ケンに愛を告げるのだった。-- ここまでネタばれ --
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登場人物
キャプテン・ケン
日の丸付きの鉢巻を締めた謎の少年。火星の原住民である火星人に味方し、横暴な地球人に立ち向かう。水上ケンと顔がそっくり。「少年サンデー」連載版の設定では2252年生まれの12歳。
星野マモル
主人公で星野農場の息子。心根のまっすぐな少年。キャプテン・ケンと関わることにより火星人が不当に迫害されていることを知り、火星人に対する認識を改めてゆく。水上ケンがキャプテン・ケンではないかと疑っている。
水上ケン