オーバードクターとは、博士の学位を取得しながら定職に就けない人物、またはそうした形態を指す。余剰博士とも言う。以下に挙げたポストドクター(ポスドク、博士研究員)とは異なる。
目次
1 背景
2 各国におけるオーバードクター問題
3 日本におけるオーバードクター問題
3.1 「オーバードクター」の誤用
3.2 オーバードクターの就業支援
4 関連項目
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大学院、特に博士課程への進学率が高まる一方で、大学や研究機関における教育研究職は増加せず、常勤の教育研究職に就けない者が増えたことが、オーバードクターが増加した原因とされる。その背景に、日本における少子高齢化、18歳人口の減少、新規高等教育機関設立・学科編成の減少、既存大学・研究機関における定年制度の延長などが見られる。
博士号取得者のキャリアパスの一つに、ポスドクがある。これは、博士号取得して間もない者が、大学や研究機関で常勤の職として研究に携わる職である。特に理系では、数多くのポストドクターの職が存在する。欧米では、常勤研究者へのキャリアパスとして、このポストドクターは広く普及した制度である。日本でも近年はポストドクターの制度が広まりつつある。日本のポストドクターとしては、日本学術振興会の特別研究員(PD)や、研究系の独立行政法人による任期制研究員制度、また大学の教員個人が競争的資金により雇用する例が普及してきている。しかしながら、分野やポストによってポストドクターは、任期満了後に次のより安定した研究職につながらない場合がある。この点は、科学技術立国への成長を図る意味でも、また社会全体で高度かつ実践的な知識技能を活用する上でも、問題視される見方がある。
日本を含む先進各国でも、博士学位取得者が定職を得られない問題が全ての分野において発生している。
日本においてオーバードクターを語る場合、まず、その言葉の使用方法自体が問題となる。博士号を取得しておらず、単なる修士でしかない者が、博士課程の単位を取得しているという理由のみで「オーバードクター」を自称するケースがある。こうした人々はオーバードクターの定義には当てはまらない。こうした背景の下、本来オーバードクターを名乗る資格を持たない者まで「オーバードクター」の範疇に含めてオーバードクター問題を論じようとすることが多いため、議論の内容が不明確になる傾向にある。
日本においてオーバードクター問題が論じられる場合、それはオーバードクターの人々に対してどの様な就業機会・社会福祉を与えていくかという点が主たる焦点となる。
理学・工学専攻であれば博士は比較的高い評価が与えられ、民間企業に就職する者も少なくない。一方、人文科学や社会科学では、博士課程修了者の雇用に際し、外資系企業を除き、企業側が期待する人材像と異なるという印象が根強く、採用されづらい傾向にある。また、最近では、就職浪人をしたなどの理由で大学院に進学したモラトリアム的な入学者(いわゆるモラトリアム院生)も増えていると言われる。
こうした中、2004年に政府は、博士号を取得しながら定職につけないオーバードクターの雇用安定政策に乗り出した。日本において博士号を授与された者が必ずしも企業に必要とされていない実情を考慮したものである。これは日本の雇用が大学学部の新卒時、あるいは修士課程・その他の学校の新卒時に集中し、学位よりも新卒・年齢・経験などによって雇用するというという雇用形態によっているとみられる。
オーバードクターが定職を得ることができない博士号取得者を指すのに対し、一般に、ポストドクターは任期付きの博士研究員で定収入のある常勤職種の総称として用いられている。
関連項目
教育社会学
学位 - 称号
学歴難民
ピペド - オーバードクター問題が特に深刻とされる生物学、特にミクロ生物学の研究者に対象を絞った言い方。
この「オーバードクター」は、教育に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆、訂正などして下さる協力者を求めています(P:教育)。
カテゴリ: 教育に関するスタブ | 学位 | 社会問題
更新日時:2008年5月11日(日)13:17
取得日時:2008/08/19 11:52