競売(きょうばい、けいばい、せりうり)あるいは競り(せり)、オークション(auction)とは、販売目的で何らかの場に出された物品を、最も良い購入条件を提示した買い手(入札希望者)に売却するために、各々の買い手が提示できる購入条件を競わせる事である。
「競売」の読みは、裁判所が行うものが「けいばい」で、それ以外のものに対する「きょうばい」とは明確に区別される。インターネット上のウェブサイトで行われる競売行為全般に関しては、インターネットオークションの項も参照のこと。
目次
1 概要
2 オークションの種類
2.1 シングルオークション
2.1.1 公開入札方式
2.1.2 封印入札方式
2.1.3 逆オークション
2.2 ダブルオークション
3 オークションの明暗
4 日本での認知
5 関連項目
6 参考文献
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一般的には物品に支払われる対価を購入希望者間で競うという形で行われるが、それ以外にも様々な条件が売り手側から提示される場合もあり、条件競売という形態では、提示された条件を満たす事で売り買いが成立する。対価を競う場合では、入札する買い手側が価格を釣り上げながら、最終的に最も高い価格を提示した買い手に販売される(落札)販売方式である。この場合、買い手が満足さえすれば実質的に商品価格は青天井(上限が無い)ので、ややマナー違反では在るがいきなり最初から非常識な買値を提示して落札する事も可能である。
これは極めて古くからある商取引方法(売値が明確に決まっていない物を、購入者がその価値を決めていく)であるため、特に売り手と買い手の都合で価格が変動する物や、貴重な物品の販売形態として広く普及しており、また各々の関連業界の歴史も古い。
従来から、次のようなものが競売(競り)方式で取引が行われている。
生鮮食品の卸売市場(中央卸売市場など)での仕入業者による仲立ち
ただし現在は競りをせず相対で売買されている物が多い。
家畜(馬、牛など)の競り(セール)市場→セリ市 (競馬)など
花の苗など「花き」の競り(セール)市場
中古自動車や現状事故車などの競り(セール)市場→オートオークション
クリスティーズやサザビーズなど、外国(ほとんどが欧米)の美術作品競売専門業者による美術品や骨董品などの競売
裁判所などが執行する差押さえの土地・建物の売却(不動産競売・公売)
これらでは通信技術の発達に伴い、実際のオークションへの入札に際しては、郵便・電子メールによる参加や代理人を立てて電話・FAX等によって指示するような場合も見られる。
シングルオークションとは売り手または買い手の一方のみが価格を提示するオークションであり、美術品や生鮮食品の市場取引などに用いられる。ある仮定の下で、下記の4つのオークション(イングリッシュ、ダッチ、ファーストプライス、セカンドプライス)は、どれを用いても売り手の収益は(期待値が)等しいことが証明されている(収入等価定理)。
公開の場所で行われる競り売りであり、入札者(買い手)は相互に提示価格を知ることができる。
イングリッシュ・オークション(English auction)通常のオークションである。入札する買い手側が価格を釣り上げながら、最終的に最も高い価格を提示した買い手に販売(落札)される方式である。
ダッチ・オークション(Dutch auction)通常のオークションとは逆に、価格が順番に下がっていく。売り手が設定する最高価格から順番に価格を下げていき、買い手は適当なところで入札し、その時点の価格で落札が行われる。取引のスピードが高速化できるので、様々な市場で採用されている。また、バナナの叩き売りもこの一種である。
入札者(買い手)が相互に提示価格を知ることができない競売である。裁判所の不動産競売は通常この方式で行われる。封印入札方式の代表例として第一価格入札(ファーストプライスオークション)と第二価格入札(セカンドプライスオークション)がある。後者は ⇒en:Vickrey auctionのスペシャルケースである。
ファーストプライス・オークション(First-price auction)
最終的に最も高い価格を入札した買い手に販売され、支払額も最も高い価格に設定される。一般的な形態。
セカンドプライス・オークション(Second-price auction)
最終的に最も高い価格を入札した買い手に販売されるが、支払額は2番目に最も高い価格(競合者の最高提示価格。競合者がない場合には売り手側の提示した最低金額)に設定される。ゲーム理論の議論を用いれば、いくつかの仮定のもとでは、均衡において全員が自分の評価額をそのまま入札することが証明できる。
リバースオークション(逆オークション)(reverse auction)とは、売り手を決めるオークションであり、政府や地方公共団体の調達や工事などで採用される競争入札が代表例である。買い手を決めるオークションとは逆に、例えば、第一価格式では、最も安い金額を入札した人が、自らの入札額で落札することになる。