エタノール エタノール(Ethanol)はアルコールのひとつ。慣用名としてエチルアルコール(ethyl alcohol)と呼ばれる。酒類の主成分であるため酒精とも呼ばれる。 数多くあるアルコール類の中でも、最も身近に使われる物質の1つである。揮発性が強い。 近年日本では自動車燃料として脚光を浴びており、世界中でもさらに大きく注目を集めている。 一般的なアルコールの性質を持つ。詳細はアルコールの項を参照。 エタノールに濃硫酸を混ぜて160?170℃に加熱するとエチレンが生成する。 エタノールは、水を始めとする極性溶媒や炭化水素も含む各種有機溶媒など、ほとんどの溶媒と自由に混和できる。 水とエタノールの混合液を蒸留によって二つの成分に完全に分離することはできない。これは水とエタノールが共沸をするためであり、この時の共沸混合物はエタノールが96%(重量パーセント)、水が4%であるため、蒸留によって得られるエタノールの最高濃度はおよそ96%である。なお水1Lとエタノール1Lを混合しても2Lにはならず、2Lよりも小さい体積になるので計算の際には注意を要する。 エタノールに適当な酸化剤を作用させる、または脱水素反応などを施すとアセトアルデヒドに変わり、さらに強い酸化反応条件下では酢酸まで酸化される。 以上の酸化の過程を化学式で表すと以下のようになる。 エタノールに金属ナトリウムあるいは水素化ナトリウムを反応させると、水素ガスを発生しながらナトリウムエトキシドを生成する。 溶剤(有機溶媒)、有機合成原料、消毒剤などとして広く使われている。 用途別の使用量としては、飲用22%・工業用10%・燃料用68%である。(2003年) 飲用(酒類)及び医薬品以外のエタノール(いわゆる工業用アルコール)はほとんどが変性アルコールと呼ばれるもので、これにはエタノールにかなりの量あるいは少量のメタノールやIPA等の物質が混入されている。こうして、酒税の対象から外し価格を下げられるのである。従って酒として販売されているもの以外のアルコールを、「エタノール」と表示されているからといって、薄めて飲むなどは極めて危険である。 外用剤や化粧品等に用いられている変性アルコールは工業用アルコールとは異なり、メタノールやイソプロパノールは使用しておらず、有害性は低い。苦味、もしくは匂いを付加して飲用に適さないアルコールとすることにより、酒税対象から外している。 なお、平成12年からアルコール事業法が施行され、許可を取得すれば酒税を課せられない無変性アルコールを取り扱えるようになった。 近年日本では、石油の代替燃料としてのエタノールの自動車用燃料用途に注目が集まっている。 自動車の登場期にすでに燃料として使われていた。米国では、1920年代にゼネラルモーターズが石油会社と共に(会社の利益となる)有鉛ガソリンを推進するようになったため、以降ほとんど使われなくなった。(トマス・ミジリー#エチルの発見も参照) フランスでは、1920年代から1950年代頃には砂糖大根で作ったエタノールをガソリンに混ぜて使っていた。石油が安価に手に入るようになりほとんどの国ではエタノールを使わなくなった。しかし、ブラジルでは、1973年の石油ショックによる原油価格の高騰に対処するため、1975年からプロアルコール(Proalcool)政策を実施し、自国のサトウキビから生産できるエタノールをガソリン代替にすることを進めてきた。既にブラジルでは年間に販売される新車の半数以上がエタノール燃料に対応した車となっている。2003年よりブラジルでのガソリンに対するエタノール混合率は25%となっている。 アメリカ合衆国でも、1970年代から中西部のとうもろこし生産地帯においてエタノール混合率10%のガソリン「ガソホール」が販売されてきた。1990年代になると、クリーンエア・アクト(大気浄化法)にもとづき、エタノール混合に優遇措置がなされた。これらは米国では農業生産者が政治に対して力をもっているからなしえたことでもあった。2000年代になり、米国内では、州によって状況が異なるが、通常E10とよばれる10%混合ガソリンが広く販売されるようになっている。しかし、すべての米国人がその実態を知っているとはいえない程度である。エタノールとガソリンの混合燃料(フレックス燃料
IUPAC名Ethanol
別名エチルアルコール
分子式C2H6O
分子量46.1 g/mol
CAS登録番号[64-17-5]
形状無色透明の液体(常温常圧)
密度と相0.789 g/cm3, 液体
相対蒸気密度1.6(空気 = 1)
融点?117 °C
沸点78 °C
SMILESCCO
出典 ⇒国際化学物質安全性カード
目次
1 性質
2 利用
2.1 自動車燃料
3 医薬品
4 人体への影響
5 おもな誘導体
6 法的規制
7 参照資料
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