ウルトラシリーズ
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ウルトラシリーズは、日本の特撮テレビドラマシリーズである。以下の2つを指して呼びならわすことが多い。
1966年から1969年まで、毎週日曜19:00 - 19:30(日本時間)に放送された、TBS制作の「空想特撮シリーズ」。

1のシリーズから発展し、以後50年以上にわたって継続している円谷プロダクション制作のシリーズ。

2013年に「最も派生テレビシリーズが作られたテレビ番組」としてギネス世界記録に認定され[1]、2015年にその記録を更新している[2]
作品一覧詳細は「ウルトラシリーズの作品一覧」を参照
TBS版「ウルトラシリーズ」

1966年、TBSは円谷特技プロダクション制作のテレビ番組『ウルトラQ』の大ヒットを受け、武田薬品の提供によるこの番組枠で、次作品『ウルトラマン』以降の同枠の作品群をマスコミに対し「ウルトラシリーズ」と銘打ってシリーズ化。一大社会現象となった「怪獣ブーム」の牽引役となった。なお、TBS円谷特技プロとの番組制作契約上は、ウルトラQが終了して別番組としてウルトラマンが始まったのでは無く、「ウルトラQの放送期間延長としての制作」となっている。

「怪獣ブーム」を巻き起こしたTBSの「ウルトラシリーズ」であるが、『ウルトラQ』に続く第二弾『ウルトラマン』の制作スケジュールが遅れに遅れ、放映延長が不可能となった。TBS側はこの「ウルトラシリーズ」の続行を望み、東映によって『キャプテンウルトラ』が制作され[3]、この『キャプテンウルトラ』を、TBSは「宇宙特撮シリーズ」、「ウルトラ・シリーズ第三弾」として内外にセールスした[4]

『キャプテンウルトラ』終了後、この番組枠は再び円谷特技プロ制作作品に戻り、『ウルトラセブン』、『怪奇大作戦』が「ウルトラシリーズ」として放送された[5]。したがって、TBSの作品としての「ウルトラシリーズ」は、以下の5作品である。
TBS「ウルトラシリーズ」(空想特撮シリーズ)
ウルトラQ
1966年1月2日 - 7月3日。全28話。
ウルトラマン
1966年7月17日 - 1967年4月9日放送。前夜祭+全39話。
キャプテンウルトラ
1967年4月16日 - 9月24日放送。全24話。
ウルトラセブン
1967年10月1日 - 1968年9月8日放送。全49話。
怪奇大作戦
1968年9月15日 - 1969年3月9日放送。全26話。

TBSは「タケダアワー」枠で、世界的に有名な東宝の特撮監督、円谷英二の創設した「円谷特技プロ」による、本格的特撮ドラマ『ウルトラQ』を企画。一年にわたる制作期間と破格の予算を投入し、1966年1月2日から放映開始された『ウルトラQ』は、それまで銀幕でしか観られなかった本格的な造形を持つ怪獣をお茶の間に登場[注 1]させて、たちまち日本全国に一大「怪獣ブーム」を巻き起こした。

この「怪獣ブーム」のなか、TBSは番組枠のシリーズ化を決定。全28話の『ウルトラQ』を1話飛ばして終了し、円谷監督をゲストに招いて杉並公会堂で開催した『ウルトラマン前夜祭』の公開録画を放映。ブームを煽る戦略で翌週放映開始された『ウルトラマン』は大ヒットとなり、「怪獣ブーム」を過熱させた。

TBSは一連のこの特撮ドラマ枠を「ウルトラ・シリーズ」と命名。制作プロを東映に代えての後番組『キャプテンウルトラ』は「宇宙特撮シリーズ」の名の下、舞台を宇宙に拡げた「スペースオペラ」となった。『キャプテンウルトラ』も30%台の視聴率を記録したが、40%に迫っていた前作『ウルトラマン』との差を制作サイドが大きく捉えた結果、シリーズ後半から『怪獣ぞくぞくシリーズ』として、『ウルトラマン』に倣った怪獣中心の作劇に転換されることとなった。

円谷特技プロの制作体制が整うと、TBSは2クール(全26話)予定だった『キャプテンウルトラ』を2話減らし、前倒しで『ウルトラセブン』の放映を開始した。「シリーズ第四弾」である『ウルトラセブン』では、『キャプテンウルトラ』を引き継ぐ宇宙時代を題材にした作劇と、『シュピーゲル号』の合体メカニック描写が受け継がれ、初の1年間のロングラン放映となり、怪獣路線の最後を飾った。マスコミは『ウルトラセブン』の番組終了を、そのまま「怪獣ブームの終了」と同一視した[6]

「怪獣ブーム」終息を受けたTBSは続いて「妖怪ブーム」を当て込んだ怪奇路線に題を求め、『ウルトラQ』や『キャプテンウルトラ』同様に、巨大ヒーローの登場しない『怪奇大作戦』を放送。これがTBS「ウルトラシリーズ」最後の作品となった。

関西圏では当時のネット局である朝日放送で放映。『ウルトラマン』第26・27話の前後篇では、大阪でのロケに全面協力している。

毎回、オープニングタイトルの終わりで、「○○登場」として、その日登場する怪獣や一部ウルトラファミリーのキャラクターを出していた。
円谷プロ版「ウルトラシリーズ」横浜マリタイムミュージアム前に設置された4.5メートルの初代ウルトラマンの巨大立像。


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