インチ(inch)
記号in, ″
系ヤード・ポンド法
量長さ
定義(1/12)フィート
SI2.54 cm
表・話・編・歴
インチ(inch、吋) は、ヤード・ポンド法における長さの単位である。現在は1インチ=0.0254メートルと定められている。
1インチはフィート(フート)の12分の1であり、ヤードの36分の1である。すなわち、1インチ = 約0.08333フィート = 約0.02778ヤードである。
目次
1 記法
2 歴史
3 国際インチ
4 アメリカ測量フィート
5 thou
6 スウェーデンの十進インチ
7 日本国内での使用のされ方
8 関連項目
9 組立単位
9.1 平方インチ
9.2 立方インチ
10 関連項目
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「30inch」または「30インチ」と書く。インチはinと書かれることもあり「30in」は30インチの意味である。
「″」(ダブルプライム記号)によっても書かれる。例えば「30″」は30インチの意味である。「″」はしばしば「”」(ダブルクォート)と書かれる。 フィートは「′」(プライム記号)(または「’」)で表記されるので、「5′30″」は5フィート30インチを表す。
なお、「′」と「″」は時間の分・秒、角度の分・秒を意味し、「5′30″」は時間または角度の5分30秒をあらわすこともあるので、文脈によっては混乱を引き起こすおそれがある。
インチの長さは、東アジアで用いられる寸の長さ(約3センチメートル)に非常に近い。そこで、中国ではインチのことを「英寸」と呼んでおり、日本では明治時代に「吋」という文字が作られた。
元々のインチは、男性の親指の幅に由来する身体尺であったとされている。古代ローマにおいて、フィートと関連づけられてその12等分した長さが1インチとされた。インチ(inch)という言葉の語源は、ラテン語で「12分の1」を意味するunciaである(なお、質量の単位であるオンスも同一語源である)。また、親指の幅であることから「親指幅」とも呼ばれた。現在でも、多くの言語でこの単位は「親指」という言葉に似た、または同じ名称で呼ばれている。
言語インチ親指
フランス語poucepouce
イタリア語pollicepollice
スペイン語pulgadapulgar
ポルトガル語polegadapolegar
スウェーデン語tumtumme
オランダ語duimduim
これとは別に、次のような説もある。イングランド王エドワード2世が、大麦の穂の中央から取った3粒を縦に並べた長さを1インチとしたというものである。1粒の長さをバーレイコーン(barleycorn)というので、1インチは3バーレイコーンとなる。
「インチ」(またはそれに相当する言葉)は時代によって、また国によって異なった値をとった。それらはほとんど統一された(あるいは、統一される前にメートル法の単位に置き換えられた)が、今日でも「インチ」と呼ばれる2種類の単位が残っている。ただし、2種類あるのはアメリカ合衆国においてのみである。今日、ほとんどの国において、「インチ」といえばそれは国際インチ(international inch)のことを指す。
国際インチは、メートル法に基づいて正確に0.0254メートル(25.4ミリメートル)と定義されている。この定義は、アメリカ合衆国とイギリス連邦の各国が1958年に合意したものである。それ以前は、アメリカとカナダが独自にメートル法に基づいて1インチ=25.40005 mmと定めていた。イギリスとイギリス連邦は、「帝国ヤード標準原器」の12分の1の長さとしており、それは約25.3998 mmであった。
アメリカでは、1958年以前に行われた測量の結果の互換性のために、1958年以降も測量のために使われていたインチやフィートの定義を保持している。これをアメリカ測量フィート(US survey foot)という。測量フィートは1メートルが正確に39.37インチとなるように定義されている(ただし、測量においてインチが使われることは稀である)。よって、1測量インチは約25.4000508001 mmということになる。国際インチ(25.4 mm)との差はごくわずかであるが、数千キロメートルもの距離を測定するような場合には、その差が数メートルほどの無視できない差として表われてくる。例えば、測量フィートによる1エーカーは4046.8726平方メートルであるが、国際フィートによる1エーカーは4046.8564平方メートルであり、その差はA6サイズの紙程度である。
工学分野では、thouまたはmilという単位が国際インチの1000分の1(25.4 μm)の意味で用いられることがある。今日では、thouやmilは用いず、SI単位を使用すべきとされている。
thouはthousand(千)の略語として会話の中で用いられる言葉で、thousandの冒頭部のように[/θa?/](サウ)と発音する。thouには「汝(なんじ)」という意味もあるが、その意味の場合には[/da?/](ザウ)と発音する。
milはミリと同根であり、角度の単位ラジアンの1000分1の単位として用いられることもある(ミル (角度)を参照)。
19世紀、スウェーデンではメートル法への移行が行われた。まず、1855年から1863年までの間で、インチが、フィートの10分の1である十進インチ(約0.3メートル)に置き換えられた。十進法を導入することで計算が単純化されるとして導入されたものであったが、他国で使用されていた12分の1フィートのインチと10分の1フィートのインチの2種類があることで余計に複雑になってしまったことから、1878年から1889年にかけてメートル法の単位が導入されることになった。