イブプロフェン
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イブプロフェン

2-(p-isobutylphenyl)propionic acid
化学式C13H18O2
分子量206.3g/mol
SMILESc1cc(CC(C)C)ccc1C(C)C(O)=O
生物学的利用能 (経口)49 から 73%
代謝肝臓
半減期1.9-2.2 時間
排泄尿
妊娠安全性分類C (オーストラリア)
法的状態市販薬または指定医薬品
投与手段経口、座薬、外用 (ジェルやクリーム)

イブプロフェンは非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAID)である。日本ではブルフェン、日本国外ではAct-3, Advil, Brufen, Motrin, Nuprin, もしくはNurofenという商標名で広く流通している。関節炎生理痛および発熱の症状を緩和し、また炎症部位の鎮痛に用いる。イブプロフェンはBoots Groupの研究部門により開発された。
目次

1 臨床的使用

1.1 目的外使用および研究的使用

1.2 イブプロフェンリシン


2 副作用

2.1 報告されている副作用

2.2 光線過敏

2.3 心臓血管への危険性


3 原子の立体的配置

4 ヒトへの毒性

5 入手性

6 参照

7 外部リンク

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臨床的使用

低用量のイブプロフェン(200mgから400mg)は日本を含む世界中ほぼ各国で市販薬として入手可能である。イブプロフェンは4 - 8時間効果が持続しこれは用量依存であるが、半減期から推定される持続時間よりは長い。推奨される投与量は体重や適応による。通常、経口投与量は4時間から6時間ごとに200mgから400mg(子供の場合には5-10mg/kg)であり、1日最大投与量は800-1200mgである。3200mgの最大投与量も時として用いられる。


目的外使用および研究的使用

他のNSAIDと同様に、イブプロフェンは重篤な起立性低血圧の治療に有効である可能性が高い。

いくつかの研究によれば、低用量のイブプロフェンを長期間に渡り投与し続けると、プラセボ対照群に対し優れたアルツハイマー型痴呆の予防効果を示す。この目的でイブプロフェンを推奨するにはさらなる研究が要求される。

イブプロフェンはパーキンソン病の危険性の低下と関連づけられ、パーキンソン病の発症を防いだり遅らせることができるかもしれない。この目的でのイブプロフェン使用を推奨するにはさらなる研究が要求される。アスピリン、他のNSAID、およびアセトアミノフェンはパーキンソン病の危険性には影響を与えない。


イブプロフェンリシン

ヨーロッパとオーストラリアではイブプロフェンリシン(ibuprofenlysinat, イブプロフェンのリシン塩)がイブプロフェンと同じ適応症に許可されている。イブプロフェンリシンはイブプロフェンに比べ即効性があると言われている。


副作用

イブプロフェンは全ての非選択性NSAIDの中で最も胃腸障害が少ない。しかし、これは低用量イブプロフェンの場合であり、従って市販薬のイブプロフェン処方では1日最大量が1200mgとなっている。


報告されている副作用

低用量(200-400mg)の単発投与および1日1200mgまでの投与では副作用の発生率は低い。しかし、1200mgを超える投与量で長期間投与されている患者の中止率は10-15%である。

一般的な副作用は次の通りである:吐き気、消化不良、消化器潰瘍・出血、肝臓酵素増大、下痢頭痛、ふらつき、塩および体液停留、高血圧

まれな副作用は次の通りである:食道潰瘍、心不全高カリウム血症、腎臓障害、混迷、気管支痙攣、発疹


光線過敏

他のNSAID薬剤と同様に、イブプロフェンも光過敏症を引き起こすという報告が存在する (Castell等, 1987)。しかし、イブプロフェンの紫外線吸収は非常に弱く、太陽光領域にすら到達しない。イブプロフェンの構造は単一のベンゼン環を持つだけで、共役系が存在するわけでもないので、非常に弱い発色団である。それ故、イブプロフェンは他の2-アリールプロピオン酸類など比較しても、きわめて弱い光過敏症しか引き起こさない。

しかし、これはイブプロフェンを「主役」と見た際であり、イブプロフェンの代謝過程で生ずる危険性などは考慮していない。


心臓血管への危険性

他のNSAIDと同様、長期に渡る投与は心筋梗塞の危険性を増大させる。(Hippisley-Cox & Coupland, 2005)


原子の立体的配置(R)-ibuprofenの3D模型

他の2-アリールプロピオン酸誘導体(ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン他)と同様に、イブプロフェンはプロピオン酸部分のα位置に不斉炭素を持つため、それ自体に2つのそれぞれ異なる生物学的効果および代謝を持つイブプロフェンの鏡像体を持ちうる。

むしろ、試験管内および生体内の実験から(S)-(+)体 (dexibuprofen)が有効成分であることがわかった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki