アンモニア アンモニア (ammonia) は分子式 NH3 で表される無機化合物。常温常圧では無色の気体で、特有の強い刺激臭を持つ。 水に良く溶けるため、水溶液(アンモニア水)として使用されることも多い。化学工業では最も基礎的な窒素源としてきわめて重要。窒素原子上の孤立電子対のはたらきにより、金属錯体の配位子となり、その場合はアンミン (ammine) と呼ばれる。塩基の程度は水酸化ナトリウムより弱い。 名称の由来は、エジプトのアモン神殿の近くからアンモニウム塩が産出した事による。ラテン語の sol ammoniacum(アモンの塩)を語源とする。アモンの塩が意味する化合物は食塩と尿から合成されていた塩化アンモニウムである。アンモニアを初めて合成したのはジョゼフ・プリーストリー(1774年)である。 共役酸 (NH4+) はアンモニウムイオン(ammonium ion)、共役塩基 (NH2−) はアミドイオン(amide ion)である。 アンモニア分子は窒素を中心とする四面体構造を取っており、各頂点には3つの水素原子と一対の孤立電子対を持つ。常温常圧では無色で刺激臭のある可燃性気体。水に非常によく溶け、水溶液は の酸塩基平衡反応によってアンモニウムイオン NH4+ と水酸化物イオンが生じ塩基性を示す。 塩化水素(塩酸)を近づけると塩化アンモニウム (NH4Cl) の白煙を生じる。ネスラー試薬では褐色の沈殿を生じる。 さまざまな酸と反応して対応するアンモニウム塩を作る。また、有機反応において求核剤としてふるまう。例えば、ハロゲン化アルキルと反応してアミンを、カルボン酸ハロゲン化物やカルボン酸無水物と反応してアミドを与える。 アンモニアは液化しやすく、20℃では、0.857 MPa で液化する。液体アンモニアの性質は水と似ている。例えば、さまざまな物質を溶解し、アンモニア溶液自体も水溶液と似た性質を示すことが多い。液体アンモニアの蒸発潜熱は1268 J/g(0℃)であり、この値は水に次いで大きい。 液体アンモニア中では の平衡反応が起きている。 粘膜に対する刺激性が強く、濃度 0.1% 以上のガス吸引で危険症状を呈する。悪臭防止法に基づく特定悪臭物質
IUPAC名アザン
アンモニア(許容慣用名)
別名
組成式NH3
式量17.03 g/mol
形状無色気体
結晶構造
CAS登録番号[7664-41-7]
密度と相g/cm3,
水への溶解度54 g/100 mL ( °C)
融点−77.7 °C
沸点−33.35 °C
出典 ⇒ICSC
目次
1 性質
1.1 液体アンモニア
1.2 毒性
1.3 燃焼
2 生産と用途
3 その他
4 関連物質
5 出典
6 関連項目
7 外部リンク
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空気中での引火性は知られていない。発火点は651℃で空気中のアンモニア含有量が16?25%で爆発性ガスができる。液体アンモニアはハロゲン、強酸と接触すると激しく反応して爆発飛散することがある。酸素中では燃焼し窒素酸化物を発生する[2]。
現在ではアンモニアの工業生産はハーバー・ボッシュ法によるものが一般的である。水素と窒素を鉄触媒存在下 20 MPa、500℃ で反応させると、
の反応によってアンモニアが生成する。
アンモニアは硝酸などの基礎化学品、硫安などチッソ肥料の原料となるため、工業的にきわめて重要な物質である。2004年度日本国内生産量は 1,339,934t、消費量は 433,579t である。実験室レベルでは、アンモニア水を加熱するか、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混合し熱するなどの方法で発生させることができる。
液化したアンモニアはバーチ還元の溶媒として使用される。また、蒸発熱が大きいため(5.581 Kcal/mol)、かつては冷蔵機・冷凍機の冷媒として利用されていたが、フロンなどに替わられた。しかし新しい冷媒に比べオゾン層の破壊係数が少ないことから、最近この用途で見直されつつある[3]。