アミノ酸
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グリシンの構造式。最も構造が単純なアミノ酸トリプトファンの構造式。最も構造が複雑なアミノ酸の1つ。右下の部分はグリシンの構造と同じである

アミノ酸(-さん、Amino acid)とは、広義には(特に化学の分野では)、アミノ基カルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称である。一方、狭義には(特に生化学の分野やその他より一般的な場合には)、生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸」を指す。分子生物学など、生体分子をあつかう生命科学分野においては、遺伝暗号表に含まれるプロリン(イミノ酸に分類される)を、便宜上アミノ酸に含めることが多い。

動物が体内で合成できないアミノ酸を、その種にとっての必須アミノ酸と呼ぶ。必須アミノ酸は動物種によって異なる。

栄養素としてはもとより重要であるが、近年(2006年現在)はアミノ酸を含有する補助食品が消費者に一種の健康ブームを引き起こしており、健康食品飲料メーカーなどが盛んに新製品を出している。しかし一般的な食生活を送る日本人はタンパク質由来のアミノ酸を充分に摂取している場合が多く、特別な場合を除きさらなる摂取が有効かは議論がある。
目次

1 構造

2 タンパク質を構成するアミノ酸

3 その他のアミノ酸

4 アミノ酸の合成

4.1 ユーリー・ミラーの実験

4.2 現代の実用的アミノ酸合成


5 関連項目

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構造

α-アミノ酸とはカルボキシル基が結合している炭素α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸であり、RCH(NH2)COOH という構造を持つ。R が水素 (H) であるグリシン以外のアミノ酸では、α 炭素へのアミノ基やカルボキシル基などの結合様式が立体的に2通り可能で、それぞれ D 型、L 型の光学異性体として区別される。生体のタンパク質は α-アミノ酸のポリマーであるが、基本的に L 型のものだけが構成成分となっている。 D 型は天然では細菌の細胞壁の構成成分や老化組織、ある種の神経細胞などに存在が見出されている。生体のタンパク質はほとんどの場合、R で表記した側鎖の違いによる20種類のアミノ酸からなる。個々のアミノ酸はこの側鎖の性質によって、親水性疎水性塩基性酸性などの性質が異なる。


タンパク質を構成するアミノ酸

一部の特殊なものを除き、タンパク質は20種類のアミノ酸が結合して作られている。これらのアミノ酸にはそれぞれアルファベット1文字または3文字からなる略号が付与されており、一次構造の記述に使用される。

それぞれのアミノ酸は、構造によって異なる酸・塩基性を持つ。構造内に2つのカルボキシル基を持つアミノ酸(アスパラギン酸およびグルタミン酸)は酸性を、2つ以上のアミノ基を持つアミノ酸(リシンアルギニンヒスチジン)は塩基性を、その他のアミノ酸はほぼ中性を示す。また、それぞれのアミノ酸は等電点が実験的に決定されており、電気泳動などの分離時に意味を持つ。

中性アミノ酸は、カルボキシル基およびアミノ基以外に持つ特徴的な基によって、幾つかに分類される。主に、アルキル鎖を持つグリシンアラニンバリンロイシンイソロイシン、ヒドロキシ基を持つセリントレオニン、硫黄を含むシステインメチオニンアミド基を持つアスパラギングルタミン、イミノ基を持つプロリン、芳香族基を持つフェニルアラニンチロシントリプトファンに分類され、タンパク質の持つ疎水性コンフォメーションはこれらの分類を考慮しながら考察される。

アミノ酸3文字略号1文字略号等電点構造式
アラニンAlaA6.00
アルギニンArgR10.76
アスパラギンAsnN5.41
アスパラギン酸AspD2.77
システインCysC5.05
グルタミンGlnQ5.65
グルタミン酸GluE3.22
グリシンGlyG5.97
ヒスチジンHisH7.59


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki