界:植物界 ⇒Plantae
門:被子植物門 ⇒Magnoliophyta
綱:単子葉植物綱 ⇒Liliopsida
目:ユリ目 ⇒Liliales
科:ユリ科 ⇒Liliaceae
属:アマナ属 ⇒Amana
種:アマナ Amana edulis
アマナは、早春に咲く小柄な花で知られる草花。チューリップによく似ている。なお、野菜のフダンソウがアマナと呼ばれることもある。
名前は甘菜で、球根が甘く食用できるところから。別名ムギクワイと言い、これは球根の形をクワイになぞらえたもの。
目次
1 特徴
2 季節
3 生育環境など
4 近縁種など
5 利用
6 参考文献
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アマナ(Amana edulis (Miq.) Honda)は、単子葉植物ユリ科アマナ属の多年草である。早春に白い花を咲かせる小型の草花である。
地下には広卵形の球根をもつ。球根は外側に黒っぽい皮がある。10cm位の深さに埋もれており、しかもそれに繋がる茎が細いので、掘り出そうとしても切ってしまうことが多い。葉はこの茎の中程からつくので、地表では根出葉のように見える。葉は2枚、ほぼ同じ大きさのものが向かい合う。線形で長さ10-25cm、幅は5-10mm、中央がくぼんでUの字になっている。色は緑色で裏面はちょっと紫がかり、全体に白い粉を吹いたような感じに見える。
この葉の間から15cm程の花茎を立て、その先端に花を一つだけつける。花の少し下には一対の苞があり、小さな葉状で緑色をしている。花被は六個、長さ20-25mm、披針形で先端がやや尖り、白で背面には紫の筋が入る。釣り鐘状に抱えて咲き、上向きかやや斜めに向く。雄蘂は六個で花被より少し短く、葯は黄色い。花の見かけはごく小さなチューリップそのものである。なお、晴れた日には花がよく開くが、曇りの日には閉じてしまう。
果実は丸くて緑色、長さ10mm。アマナの花
春の花の中でも特に早く咲くもののひとつである。新春に葉を伸ばし、それから花が咲くと、葉は夏頃まで残る。周囲の草丈が高くなると埋もれてしまう。いわゆるスプリング・エフェメラルの型に入る植物である。
日向の草地に生える。やや湿ったところに多い。背丈の高い草地には生えないため、実際には春先に草刈りや野焼きの行われるような、里山的環境に見られることが多い。水田の畦や河川の堤防などに生育地が多かったが、現在ではそのような環境は大きく変化しており、見られる場所は少なくなっている。
本州東北地方南部以南、四国、九州、奄美大島に分布し、国外では朝鮮、中国東北部から知られている。
この属はチューリップの含まれる属であるTuripaに含められたことがある。しかし花茎の途中に苞がある点などが異なり、別属として扱われることが多い。この属には世界に2種あり、日本に両種とも知られる。もう1種であるヒロハノアマナ(A. latiforia (Makino) Honda)はアマナに非常によく似ているが、葉は長さがやや短くて幅が広く、葉の中央に白い帯が走る。ただしアマナの葉にもなんとなく白い帯が出ることがある。また、花茎につく苞が2個ではなく3個あるのが普通である。分布は本州の関東から近畿にかけてと四国に限られる。絶滅危惧II類に指定されている。
このほかに、チシマアマナ、ホソバアマナ(チシマアマナ属)やキバナノアマナ、ヒメアマナ(キバナノアマナ属)など、アマナの名をもつ植物がいくつかある。いずれも背が低く、根出状の葉の間から花茎を立てる点でアマナに似ているが、多くは一つの花茎に複数の花をつけるなど、それほどチューリップに似た印象を与えない。なお、名前は異なるがヒメニラ(Allium monanthum)はその形がアマナに似ている。ただし花は5mmほどしかない。
食用にされたこともあるが、現在では利用されない。また、山茲姑(さんじこう)の名で薬用とされることもあるらしい。滋養強壮の効果があるとのこと。ちなみに野菜のフダンソウの別名にもアマナがあり、また、アマドコロのことをアマナということもあるらしい。
小さいながらも可憐な姿は山野草としての鑑賞価値があるが、栽培は易しくない。
参考文献
佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本I 単子葉植物』(1982) 平凡社
北村四郎・村田源・小山鐵夫『原色日本植物図鑑 草本編(III)・単子葉類(改定49刷)』(1987) 保育社
カテゴリ: ユリ科
更新日時:2008年4月30日(水)03:53
取得日時:2008/11/22 10:56