アトランティス (Ατλαντ??, Atlantis) は、古代ギリシアの哲学者プラトン (紀元前427頃?347頃) が著作『ティマイオス』 (Т?μαιο?, "Timaios") 及び『クリティアス』 (Κριτ?α?, Kritias)) の中で記述した、大陸と呼べるほどの大きさを持った島と、そこに繁栄した王国のことであり、強大な軍事力を背景に世界の覇権を握ろうとしたものの、ゼウスの怒りに触れて海中に沈められたとされている。
1882年、アメリカの政治家イグネイシャス・ロヨーラ・ドネリー ( ⇒Ignatius Loyola Donnelly, 1831?1901) が著書『アトランティス―大洪水前の世界』 (Atlantis, the Antediluvian World)を発表したことにより謎の大陸伝説として一大ブームとなり、更にオカルトと結びつくことで多くの派生研究を生んだ。ジュール・ヴェルヌ作『海底二万マイル』中のアトランティスの遺跡の挿し絵(1869年)
目次
1 アトランティスの語源
2 プラトンのアトランティス伝説
2.1 作品構想と背景
2.2 『ティマイオス』
2.3 『クリティアス』
2.4 他作品における言及
3 関連する記述
3.1 ギリシア・ローマ時代の文献
3.2 出所不明瞭の情報
4 代表的な諸説
4.1 地中海説
4.2 大西洋説
4.3 プレートテクトニクス理論に基づく大西洋説
4.4 南極説
4.5 大海進説
4.6 インド説
5 科学的研究
6 エジプト文明との関係の指摘
7 フィクションへの影響
8 脚注
9 参考文献
10 関連項目
11 外部リンク
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本来古代ギリシア語の『アトランティス』という単語は、ギリシア神話のティタン族の神であるアトラス (’Ατλα?, Atlas) の女性形であり、『アトラスの娘』、『アトラスの海』、『アトラスの島』(古代ギリシア語の『海』(タラッサ, θ?λασσα)や『島』(ネーソス, νη?σο?)は女性名詞)などを意味する。
アトラス神
アトラスは (1) 『支える』を意味する印欧祖語のdher-2(英語のholdに相当)に由来する (2) ベルベル諸語の単語が元で、ベルベル人のアトラス山脈への信仰に由来するなど、その語源には諸説ある。アトラス神への言及はホメロス(紀元前9?8世紀頃に活躍)の『オデュッセイア』が初出で、「大地と天空を引き離す高い柱を保つ」と謳われている。(Hom.Od.i.52) 一方、ヘシオドス(紀元前700頃に活躍)の『神統記』以降は、ティタノマキアにおいてティタン族側に加担した罪で、地の果てで蒼穹を肩に背負う姿として叙述されるようになり、フルリ人やヒッタイト人の神話に登場するウベルリの影響を受けたものと考えられている。また、アトラスが立つ地の果ての向こうの大洋には島があり、ニュクス(夜)とエレボス(曙)の娘達とされるヘスペリデスが、ゴルゴン族の傍らで黄金の林檎を守っているとされ、(Hes.Theog.213?216,275?280,517?521) 後にアトラスの娘達として知られるプレイアデスやアトランティデスなどと同一視されるようになる(Diod.iv.27.2; Paus.v.17.2,vi.19.8)。