アッペル反応(?反応、Appel reaction)とは、有機化学における合成反応のひとつでトリフェニルホスフィンと四塩化炭素の作用により、アルコール (R-OH) を塩化アルキル (R-Cl) に変換する手法[1]。
アッペル反応は、穏和な条件で有機化合物にハロゲン原子を導入できる手法であり、1級、2級、そしてほとんどの3級アルコールに対して有効である。四塩化炭素の代わりに四臭化炭素を用いれば臭化アルキルを得ることができる。また、ヨードメタンやヨウ素をハロゲン源とするとヨウ化アルキルが生成する。
アッペル反応の最初の段階は、トリフェニルホスフィン (1) と四塩化炭素の反応によるホスホニウム塩 2 の生成である。トリクロロメタニドアニオンがアルコールからプロトンを引き抜きアルコキシドアニオンが生成すると (4)、リン上の塩素と置き換わりアルコキシホスホニウム 5 となる。酸素に隣接する炭素上で塩化物イオンによる求核置換反応が起こり、最終生成物の塩化アルキル 6 がトリフェニルホスフィンオキシド (7) とともに生じる。最後の求核置換反応は、基質が 1級および2級アルコールの場合では SN2機構で、3級アルコールの場合では SN1機構で起こる。
この反応は、トリフェニルホスフィンオキシドの生成を駆動力とする。
関連反応
コーリー・フックス反応
参考文献^ R. Appel, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1975, 14, 801.
^ Calzada, J. G.; Hooz, J. Org. Synth., Coll. Vol. 6, p.634 (1988); Vol. 54, p.63 (1974). ⇒[1]
カテゴリ: 置換反応
更新日時:2008年8月19日(火)10:18
取得日時:2008/10/25 03:11