この項目には性的な表現や記述が含まれます。ウィキペディアは未成年者を保護するための検閲をしていません。閲覧はご自身の責任で行ってください。免責事項もお読みください。
アダルトゲーム > アダルトゲームの歴史
当稿では性的表現があるために成人向けに販売されているコンピュータゲームソフト、すなわちアダルトゲーム(和製英語:Adult game)の、歴史に関する部分を解説する。
特に断わりのない場合は、日本国内の事象に関して説明していることに注意してほしい。
目次
1 創生期(1980年代)
1.1 1980年代前半
1.2 1980年代中盤
1.3 関連するジャンルの発生
2 1990年代前半
3 1990年代中頃
4 1990年代後半 (ビジュアルノベルの出現と大衆化)
5 2000年代前半
6 2000年代中盤?現在
7 外部リンク
//
1982年に販売された光栄マイコンシステム(現コーエー(KOEI))が8ビットパソコン用ソフトとして発売した『ナイトライフ』が「性」を取り扱った最初のソフトウェアとなる。ただし同ソフトウェアは「夫婦生活をサポートする」ためのユーティリティであり、受胎期間の計算や体位の解説を行うなど、性的興奮を目的としたものではなかった。
しかし「性」という日本社会では「秘め事」として余り表立って扱われることのない内容に関した同ソフトウェアが確実な売り上げを出し、ソフトウェア業界にはその方面の需要が潜在的に存在していることが印象付けられた。このため、より性的な内容に特化したソフトウェアの開発が進み、翌1983年には10本以上のアダルトゲームが販売された。
初期である1980年代前半には、前述の光栄マイコンシステム、エニックス(現スクウェア・エニックス)など後にコンシューマーゲームで名をはせるソフトメーカーから、技術的ハードルが低いことにもちなんでPSK(パソコンショップ高知)・九十九電機のような現在のパソコンショップも、アダルトゲームの製作・販売を行っていた。また、1980年代半ばからアダルトゲームの制作販売を専門とするジャスト、エルフ、チャンピオンソフト、キララ等のソフトメーカーが現れ始めた。
1980年代はPC-9801シリーズを初めとする国産パソコンによってパソコン市場が拡大しており、拡大する市場を狙って勃興したソフトウェアメーカーにより様々なコンピュータメーカーがゲームソフトを開発・発売したが、この中でアダルトゲームも数多く製作された。しかしこれらのアダルトゲームは、性的な内容に絡めているとはいえ、当時の8ビットパソコンの性能的限界もあって、グラフィックや、まして音声で性的興奮を煽るようなものではなく、単に性的な事象を、映像と文章で連想させる程度であった。
この時代には、8ビット御三家に代表される家庭向けに特化し機能的に充実したパソコンが登場、フロッピーディスクのような記憶媒体に容量的な余裕がある媒体が標準的に利用でき、またグラフィック表示機能が強化された製品も出回るようになって、画像面でより直接的な性的興奮を煽るものが制作されていった。
ただPC-9801シリーズ初期モデルを含むこの当時のパソコンでは、8色ないし16色といった表示能力から、専ら塗り絵ないしアニメ調の絵との親和性が高い半面、写真のように取り込み画像の再現性は著しく制限を受けた。この結果、選択的にアニメ調の絵で性的表現を追求する方向が生まれたと見ることも可能である。この当時の描画方法が、扱える情報量や処理能力の関係から、ビットマップ画像などラスタ形式ではなく、ドローイング(有態にいえば塗り絵形式)に頼ったものであったことにもちなむだろう。
現在主流のアドベンチャー形式のアダルトゲームは、『天使たちの午後』(1985年 JAST )に始まる。当時はまだ話の途中でゲームオーバーになり、話の流れはだれしも一様であった。
同時代には、このアドベンチャーゲーム形式のほかに現代でも脱衣麻雀に残る「ゲームのご褒美として性的な画像が出る」というゲームも多く、この中にはシューティングゲームやブロック崩しなど、ゲームの内容とは無関係に性的画像を表示させるものも多く、要は性的画像が表示されるというその一点のみをもってアダルトゲームに分類され、専用のコーナーに陳列されていた製品群もみられる。
その後の1980年代中ごろより、一般のゲームでも当たり前にビジュアルシーンが導入されるようになり、アダルトゲームも絵だけではなくゲーム性を重視する作品が次第に増えてきた。