アスクレピオス(アスクレーピオス、?σκληπι?? (’Ασκληπι??) , Asklepios)はギリシア神話に登場する名医。ラテン語ではアイスクラピウス(アイスクラーピウス、Aesculapius)という。
優れた医術の技で死者すら蘇らせ、後に神の座についたとされることから、医神として現在も医学の象徴的存在となっている。
目次
1 神話
2 医学の守護神
2.1 アスクレピオスの杖
3 その他
4 関連項目
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アスクレピオスはアポローンとコロニスの子。コロニスはテッサリアのラピテス族の王プレギュアスの娘で、アポロンは一羽のカラスを使いとしてコロニスとの連絡係にしていた。このカラスは言葉を話し、その羽は純白だった。あるとき、カラスがコロニスの浮気を告げたために、怒ったアポローンはコロニスを矢で射殺した。このカラスの報告は道草を食っていた言い訳に付いた嘘だったという説と、カラスがうっかり者で早とちりをしたという説がある。いずれにしても、アポローンはカラスを罰して言葉を取り上げ、白い羽を真っ黒に変えた。このカラスの姿が現在のからす座である。一説には、からす座のすぐ近くにコップ座があるにもかかわらず、そのくちばしは永遠にコップの水に届かないという。コロニスは身ごもっていることを告げて死んだため、アポローンは胎児を救い出してケンタウロスの賢者ケイローンに養育を託した。この胎児がアスクレピオスである。
ケイローンのもとで育ったアスクレピオスは、とくに医学に才能を示し、師のケイローンさえ凌ぐほどであった。やがて独立したアスクレピオスは、イーアソーン率いるアルゴー船探検隊(アルゴナウタイ)にも参加した。その医術の技はますます熟達し、ついに死者まで生き返らせることができるようになった。アスクレピオスはアテナイ王テーセウスの息子ヒッポリュトスを蘇らせたという。冥界の王ハーデースは、自らの領域から死者が取り戻されていくのを“世界の秩序(生老病死)を乱すもの”とゼウスに強く抗議した。ゼウスはこれを聞き入れ、雷霆をもってアスクレピオスを撃ち殺した。
逆に収まらなかったのは子を殺されたアポローンであった。ゼウスに対して直接の非難はできなかったため、アポローンはゼウスの雷霆を作っていた巨人族で一つ目のキュクロープスたちを腹立ち紛れに皆殺しにしたという。アポロンはゼウスに罰せられ、テッサリア王アドメトスのもとで羊飼いとして家畜の世話をさせられたという。
アスクレピオスは、死後天に上げられてへびつかい座となり、神の一員に加わったとされる。
古代ギリシアにおいては、病院を「アスクラピア」と呼んだ。アスクレピオスの子どもたちはいずれも医術にかかわっており、娘には衛生を司るヒュギエイアや治癒を司るパナケイア、息子にはともに医学の知識に長け、トロイア戦争で活躍したマカオーンとポダレイリオスらがいる。ヒポクラテスは彼の子孫であるとも言う。
杖にヘビの巻きついたモチーフは「アスクレピオスの杖」(蛇杖)と呼ばれ、欧米では医の象徴として世界保健機関、 ⇒米国医師会のマークにもなっている。また、このモチーフは世界各国で救急車の車体に描かれていたり、軍隊等で軍医や衛生兵などの兵科記章に用いられていることもある。陸上自衛隊の衛生科職種の職種き章(徽章)でもある。また、『スタートレック』においても、宇宙艦隊医療部の記章として用いられているところが見られる。
また、「アスクレピオスの杖」はヘルメースの持っている「ケリュケイオンの杖」とデザインがよく似ているが、両者は全く別のものなので混同しないよう注意が必要である。(前者はヘビが1匹であるのに対し、後者はヘビが2匹で杖の上に翼が付いている。)ただ、二者の混同は欧米においてもしばしば見られる。後者は杖に翼が付いているため装飾性が高く、軍隊でも翼付きの「ウイングマーク」がしばしば用いられるため、デザイン上敢えてそちらを選択する例もある。国内では防衛医科大学校の校章は「ケリュケイオンの杖」に酷似しているが、公には平和の象徴である鳩と蛇杖を組み合わせたものとされている( ⇒参考、なぜか蛇は2匹いる)。
道東の料理にエスカロップと呼ばれるものがあるが、もともとは
アスクレピオス(?sculap)の名が医療用メスの歴史ある商品名となった
やがて医療用メスの代名詞となり、また「メスのような鋭い包丁で切った牛肉や豚肉」の意となる
「薄切り肉」の意となり、それを使って作った料理
としてこの名になったと思われる。
関連項目
スター・オブ・ライフ