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ほうとう専門店のほうとう
ほうとうは、山梨県(甲斐国)を中心とした地域で作られる郷土料理。2007年農林水産省が、各地に伝わるふるさとの味の中から決める「農山漁村の郷土料理百選」の中の一つに選ばれている。
小麦粉を練った平打ちの麺を野菜と共に味噌仕立ての汁で煮込んだ料理の一種である。 一部地域では小麦粉以外の穀物の場合もあり、また形状は麺でない場合もある。
県外からは、ほうとうは「うどんの一種」と認識される場合が多いが、山梨県内では、ほうとうはうどんと同一のものと認識されていない。一説には現在一部地域においてすいとん的な小塊の状態で供される例が見られることから、うどんには必要な「麺」という記号がほうとうには必ずしも必須ではないためとも考えられる。 また、同様に「鍋料理」との認識される場合があるが、山梨県内では鍋料理との認識は薄くあくまで固有の料理ないし食事と捉えられている。
呼称は「ほうとう」が一般的である。一部地域では異称として「おほうとう」や「ニコミ(ニゴミ)」(山梨県内郡内地方の一部)、「ノシコミ(ノシイレ)」(山梨県内河内地方)と呼ぶ場合もある。
目次
1 調理・具材
1.1 小豆ぼうとう
2 発生と広まり
3 語源
3.1 「??」語源説
3.2 ハタク・ハタキモノ語源説
3.3 これら二説についての見解
3.4 その他の説
4 ほうとうと山梨県内
5 ほうとうと山梨県外
6 脚注
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ほうとうの生地は木製のねり鉢(ゴンバチ)で水分を加えた小麦粉を素手で練り、出来あがった生地はのし棒を使って伸ばされ、折り重ねて包丁で幅広に切り刻む。うどんと異なり生地にはグルテンの生成による麺のコシが求められず、生地は寝かせることは少ない。また塩も練りこまないため、麺を湯掻いて塩分を抜く手順が無く、生麺の状態から煮込むところに特色がある。 現在では山梨を中心としてほうとう専用の生麺が流通しているためにそれを使用する場合も多い。家庭用の市販品はうどんより幅広くやや薄い形状である。料理店ではボリューム感を出すために極広厚の麺を使うことが多い。
汁は、味噌仕立てである。そのなかでも具のカボチャを煮崩して溶かしたものが美味であるとされる。出汁は煮干でとり家庭では出し殻もそのまま入れられる。具は野菜が中心となり、夏では例えばネギ、タマネギ、ジャガイモなど、冬ではカボチャやサトイモ、ニンジンや白菜、シイタケ、シメジなどのキノコ類を入れる。豚肉、鶏肉などを入れる場合もある。
ほうとうは野菜類のビタミン類や繊維質に特に富み、小麦粉や芋類によるデンプン質、味噌によるたん白質などバランスに優れた料理といえる。
家庭ではどんぶりか味噌汁椀に盛られ一食分の主食として供されるが、味噌汁のごとく汁物として白飯に添えられることもある。一方料理店では容器が鉄鍋で出てくることが多く、鍋料理の体裁で饗される。
ほうとうの麺に適度な粘りのあるぼたもちのような小豆餡をのせたもの。山梨では「こなぼうとう」とも呼ばれる。汁粉の中に、餅や白玉の代わりにほうとうの麺を入れたものと考えることもできる。小正月の小豆粥と同様にハレの日に健康を願う食べ物として位置づけられており、北杜市須玉町など一部の地域で祭日に食されている。 類似のものに大分県の郷土料理「やせうま」がある。
なお、これらは共に菓子であり、食事としての「うどん」のカテゴリーからは逸脱する。
発生地や時期の定説はない。通説としては山梨県内で自然発生した説、以下「語源」に示すとおり古代の一般的な料理が各地で廃れ、山梨にのみ残ったとする説、武田信玄を祖とする説、など各種ある。
山梨県(甲斐国)では近世に養蚕の普及による桑畑化で田地が集約され、裏作での麦の栽培が一般的となったことから、おねりやおやきなど粉食料理の体系が発達し、ほうとうはその中でも各種野菜や汁で増量されるために小麦の使用量が少なく経済的であり、また味も良いことから広まったといわれる。日向国の修験者である野田泉光院の記した旅行記にも一連の粉食料理とともに登場し、「名物」であったことも記されている。
また山梨県東部の郡内地方では、山間部であるため寒冷な気候で平坦地に乏しく、富士北麓では富士山の伏流水の季節変動が激く、水利に乏しい溶岩台地が広がっているため全般的に米の栽培が困難であった。一方、麦は富士北麓では流水を用いた水掛麦による栽培が行われており、ほうとうなどの粉食料理が根付いた。