かき氷(かきごおり、欠き氷)とは、氷を細かく削るか、砕いてシロップ(またはシラップ)等をかけた氷菓。日本の夏の風物詩、夏の季語。夏氷とも言う。
目次
1 概要
2 歴史
3 種類
4 作り方
5 呼称
6 器
7 かき氷器
8 その他
9 関連項目
10 脚注
11 外部リンク
//
かき氷とは、削った氷にシロップ等をかけた氷菓である(近年は削ったというよりも砕いたような切片状の氷がまん延しており、「これでは砕き氷だ」という意見もある[1])。餡やコンデンスミルクをかけたものもある。日本より暑い時期が長い台湾やフィリピンでは、年中食べられている。中国語では「?冰」(バオビン、?音: b?ob?ng、注音: ??? ???)という。台湾語では「?冰」(ツォーピン)ともいう。 アメリカではshaved ice(剃り氷)、snow cone(円錐形の雪)と呼ばれる。
広義には、出来合いの市販品としてカップ入りのアイスクリームと同様の器に細かく砕いた氷と各種シロップを混ぜたものも指す。市販品では、袋入りもある。また、近似品としては甲子園球場名物となっているかち割りもある。
かき氷を売っている店では、氷旗(白地に赤い文字で「氷」と書かれた幟(のぼり))を掲げていることが多い。夏季に社寺の境内で催される祭礼や縁日などでは綿飴・たこ焼き・焼きそばとともに代表的な縁日物(えんにちもの)の一つである。
歴史
史実上の記録は平安時代に清少納言の『枕草子』「あてなるもの」(上品なもの、良いもの)の段に、金属製の器に氷を刃物で削った削り氷(けずりひ、文中では「けつりひ」)に蔓草の一種である甘葛(あまかづら・あまづら、蔦の樹液または甘茶蔓の茎の汁と思われる)をかけたとして「削り氷にあまづら入れて、新しき金鋺(かなまり)に入れたる」と記述されている。
1869年(明治2年)、神奈川県横浜にある馬車道で初めての氷水店が開店する(日本においてアイスクリームを発祥させた店でもある)。
1882年(明治15年)頃に博物学者のエドワード・S・モースが、かき氷を食べたことを自著に記している。
昭和初期に氷削機が普及し、一般化する。
同一のものであっても地域によって呼び名や盛りつけ方が異なる。
シロップ類
イチゴシロップ:赤色のシロップ
メロンシロップ:緑色のシロップ
レモンシロップ:黄色のシロップ
ブルーハワイ:青色のシロップでカクテルのブルーハワイを連想させる。トロピカルフルーツ各種を添えることも多い。ハワイアンブルーと呼ぶこともある。レモン・オレンジ等の香料が使われ、ソーダに近い風味のものが多い。
水(すい):砂糖水(さとうすい)を略して水と言い、砂糖を煮詰めて作る無色のガムシロップをかけたもの。「氷水(こおりすい)」・「みぞれ」・「せんじ」・「甘露(かんろ)」と呼ばれることがある。
レインボー:いろんな色のシロップをかけた多色のもの。
濃縮乳酸菌飲料:カルピスなどの濃縮液。地域によってはそのまま「カルピス」と呼ばれることがある。
コーヒー:濃く淹れたコーヒー。シロップや加糖練乳とともにかける。
黒蜜:黒糖を湯で溶かしたもの。台湾のかき氷では一般的。
加糖練乳:コンデンスミルク、単独でかけるよりもトッピングにされることが多い。
イチゴシロップなどは、無果汁で食紅で色を付けたものがほとんどだが、果汁や果肉を混ぜたものも一部には存在する。
アイスクリーム:かき氷の上のトッピングとしてアイスクリームを乗せる場合もある。
宇治金時のかき氷
宇治金時(うじきんとき):銘茶として名高い宇治茶を連想させる抹茶に砂糖と水を加え、茶筅で泡立てたシロップをかき氷にかけ、アズキの別称の金時(きんとき)を載せたもの。つぶ餡のばあいは、抹茶の上に載せるようにかけ、漉し餡の場合はボール状にして添えることが多い。下部に埋設することもあり、この場合単なる宇治氷と区別がつかない。金時のアズキ色とかき氷の白、抹茶の緑の対比をさせるためにアズキの上に抹茶をかけることはない。勿論、宇治だけのものもある(抹茶だけ)、また、宇治にミルクをかけたものを「宇治時雨」と呼ぶことがある。組み合わせのバリエーションは相当考えられる。
氷小豆(こおりあずき):前記、水をシロップとしてアズキを載せたもの。
酢だまり氷(すだまりごおり):山形県山辺町周辺に伝わる酢醤油(酢溜まり)をかけた氷。イチゴシロップなどとともにかけられる。第二次世界大戦後の貧しい時期に、シロップなどが手に入らず何もかけないかき氷が食べられていた。