「誰も気にしない」の適切な施行は、大衆動員や社会計画、カリスマ的リーダーシップなどの複雑な過程である。もっとも、本当はそんなことなど誰も気にしない。「誰も気にしない」がうまく働いている限りは、「誰も気にしない」がどのように働いているかなど、誰も気にしない。こんな章はどうでもいいから、この腐れ記事の他の章を読んでいただきたい。
誰も気にしない人類の誕生
猿が二足歩行をするようになってヒトが生まれた。ヒトが隆盛する以前は恐竜という容貌魁偉な化け物共が生態系の頂点に君臨していたが、恐竜が滅んだ後に生まれた人類は誰もそんな事を気にしなかったし、今も気にしていない。恐竜の研究など所詮趣味の一環に過ぎない。
誰も気にしない文明の隆盛
やがてヒトは火を使うようになり、文化的生活を営むようになって、ついには文明を築き上げた。この頃になると、時間とは何か、存在とは何か、何故自分達は生きているのか、この世界を構築するものは何か、などと、ごくわずかな人間達が疑念を抱き、思索するようになる、しかしそれらの謎を究明したところで明日食える飯の量が二倍になるというわけでもなかったので、誰も気にしなかった。気にしたごく一部の人々は思索に没頭し貴重な時間を空費し、無駄な人生を過ごす羽目になったが、彼らは気にしなかった。彼らの内何人かは象牙の塔と呼ばれる僻地に篭って一生を思考に費やしたが、何を考えようと周囲の人間は全く気にしなかったから、彼らも気にせず思考に耽った。
誰も気にしない神の誕生
しかし四大文明の興隆期になると、気にしだす人が増加の一途を辿った。世界は何故存在するのか、何故自分は生きているのか、考えれば考えるほど不安に苛まれ、ついには発狂、自殺する人々まで現れた。そのため気にしたら不幸になる、気が狂うという考えが波及し、シュメール王朝のギルガメッシュ王も、民衆に何一つ気にしないことを奨励した。しかしなお気にする人が後を絶たなかったため、君主達は「人間など及びもしない高次の存在がこの世界を作り上げた」と作り話をでっち上げ、吹聴した。これが神話の誕生である。それらの神話は大抵、荒唐無稽で、今で言う中二病臭さムンムンの痛々しいものであったが、瞬く間に民衆の間に浸透した。愚民共は「全ては神様がやったこと」と思考停止し、それ以上のことを全く気にしなくなった。
誰も気にしない英雄達の活躍
常勝無敗のアレクサンドロス大王がアジア、エジプトを併合。マケドニアという名前にも拘らず負け知らずという理不尽さにツッコミの一つでも入るかと思われたが、日本語を理解するはずもない西洋人達は全く気にしなかった。アレクサンドロス大王は遠征中病に倒れ帰らぬ人となるが、誰も国家の先行きなど気にせず私利私欲で動いたため内紛が起こり帝国は瓦解したが、大多数の人間は気にしなかった。
女たらしのハゲ、カエサルは元老院の3分の1を寝取ったというが、寝取られた当の元老院のジジイ共を除いて誰も気にしなかったため、カエサルは調子こいて益々セックスに励むようになった。そのカエサルがルビコン川のほとりで部下と双六に興じて惨敗し、匙を投げるの匙と賽をかけて「賽は投げられた」と一発ギャグをかましたが、誰も気にせずカエサル渾身のギャグは見事にコケてしまった。ギャグが滑ったことでカエサルは人望が低下し後に暗殺される事となったが、やはり誰も気にしなかった。カエサルの愛人クレオパトラの鼻があと数センチ低かったら歴史は変わっていただろうというブレーズ・パスカルの有名な格言があるが、仮にクレオパトラの鼻が高かろうが低かろうが誰も気にしなかっただろう。まあそもそも数センチも低かったら鼻がなくなっていたかもしれないわけだが、仮にそうであったとしてもやはり誰も気にしなかっただろう。
古代ギリシャにおける「ノーバディケアリズム」の勃興 イエスがどこかに行った? ふーん。誰も気にしないよ。
「誰も気にしない」学派は、誰かが何かを望み、誰もそれを気にしなかった時に生まれた。「誰も気にしない」学派は、古代メソポタミアかローマ帝国衰亡期のいつ頃かに起こったと考えられているが、やたら気にする人達が増え始めた時代といえば、やはり哲学者を大勢輩出した古代ギリシャであり、誰も気にしない学派はそれに対してのアンチテーゼとして生まれたのだろうという個人的な見解の元、古代ギリシャが起源だということにする。これがウィキペディアなら、即座に要出典や独自研究を貼られるだろうが、ここはアンサイクロペディアなので誰も気にしない[要出典]。訝る人がいたとしても、図書館行って分厚い文献を読み漁ってまでわざわざ出典や正確性を確かめるほどには、誰も気にしない。
誰かが気にしないことを始めた。とりあえず権威付けのために、それはゼウスであったということにしておく。ゼウスは最高神であり、人々か何かを支配しており、そのために人々は苦しんでいた。ゼウスはそんな事は誰も気にしないと考え、山羊とセックスをしていた。
プラトンやアリストテレスなどの名高い哲学者達は、アカデメイアやリュケイオンといった教育機関を開き、気にしない人達を無知だと一方的に決め付けた上で大衆を啓蒙しようとした。これに反感を覚えた一部の人々が、本格的に「誰も気にしない学」と提唱するようになった。プラトンやアリストテレスらはこれをナンセンスであると一蹴したが、誰も気にしない学派の学者から「ナンセンスと断定するということは、気にしないということであり、貴方達は誰も気にしない学を認めたことになる」と詰問されると反論できなかったという。
誰も気にしない普及の歴史
次はローマ帝国である。ローマ人はキリスト教徒が好きではなかった。キリスト教徒は生き延びたいと思っていたが、誰も気にせずに彼らをライオンと戦わせて死なせた。 誰も気にしないベアーズ
次にローマ帝国が滅亡し、人々には新しい指導者が必要だったが、誰も気にしないままに暗黒時代が訪れた。
誰かが自分が王だと名乗り、小作農を搾取して、封建時代がはじまった。小作農は酷使されることを望んでいなかったが、誰も気にせずに鞭を振るい、農奴の不平を封じた。
次に誰もがユダヤ人を嫌い出し、ユダヤ人たちが我々は何もやってないと抗弁したにも関わらず、誰も気にせずにスペインから彼らを叩き出した。イスラムもそれにならった。
次に魔女がみんなに魔法をかけ始めた。もちろん魔女たちはそれがただの事故だと主張したが、誰も気にせずに魔女たちを火あぶりにした。
次にフランスの民衆がフランス王室に対して腹を立てた。王室はそんなことは誰も気にしないと考え、民衆は革命を起こした。
その頃、イギリスはアメリカ植民地に税をかけることにした。アメリカ植民地はイギリスの望みなど誰も気にしないと考え、戦争が始まった。
「誰も気にしない」はヨーロッパで起こり続けたが、基本的には誰も気にしなかった。
近年の誰も気にしない 誰かがムンクの『叫び』を水溜りに落としたが、誰も気にしない。
誰もベッドの下を掃除することなど気にしなかったことから、人間性が開始された。
アメリカには先住権を持つ多くの原住民が住んでいたが、誰も気にしなかった。植民者は先住民から土地を取り上げて疫病を与え、誰も気にしていない政府を与え、合法的に土地を強奪する法律を制定した。
こいつが仔猫吸引を発明したが、誰も気にしなかった。
奴隷にされた人々は労働を強要されるのを好んでいなかったが、誰も気にせずに鞭を振るって彼らを競売に掛けた。アメリカ合衆国政府は黒人のことなど誰も気にしない事に同意し、彼らに権利を与えることを禁止した。