- 121 名前:名無しさん@3周年 mailto:sage [2007/11/28(水) 01:55:57 ID:rWcUgbcT]
- 『Voice』 2007年12月号
日米安保は崩壊寸前だ 日高義樹 www.php.co.jp/magazine/voice/ いまアメリカの指導者たちが中国についてしきりに口にする台詞は、次のようなものだ。 「中国は世界のステークホルダーである。中国とかかわっていくというのがアメリカの政策である」 (中略) アメリカは日米安保条約についての本音と建前を崩さないために日本との関係を必要以上に 緊密に見せ掛け、とりあえず大切にしてきただけのことなのだ。私が仕事のうえで付き合っている アメリカの人びとは議会からホワイトハウス、ロビイストに至るまで「日本との関係が疎遠になった」 と考えている。 もっとも、いまでも日米関係を大切にしている人びとはいる。たとえばアーミテージ元国務副長官 やグリーン元国家安全保障会議上級アジア部長などといった、いわゆる日本グループの人びとで ある。だが、こういった人びとはアメリカの政治の本流とはまったくかかわりがない。ビジネスの ために日本と結びついているにすぎない。 日本の外交担当者は、アメリカの政治家、ホワイトハウスの担当者たちが「日本は基地を自由に 使っているだけの国で、同盟国でもなければ特別に関係の深い国でもない」と思いはじめている ことにまったく気が付かない。「日本」をビジネスにする一握りの古い日本の友人たちと話をし、 仕事をしているかぎり、そうした本音を知る機関がないからである。 (中略) ・・・このままいけばアメリカはむしろ中国に近づいていくのではないかと私は思う。 アメリカは中国がアジア全体を乗っ取り、覇権を確立することには強い警戒心をもっているが、 積極的にそれを阻止するつもりはない。せいぜい調停役の役割を果たしたいと考えているだけだ。 長年の同盟国であるアメリカが日本とともに中国の脅威に立ち向ってくれるというのは、幻想に すぎない。日米安全保障条約は崩壊寸前なのだ。
|
|