【中国】 疑心暗鬼を招く怪病 [05/13] at NEWS4PLUS
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08/05/13 02:14:54
【千変上海】疑心暗鬼を招く怪病
2008.5.13 02:01
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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 上海を支えているのは安徽省出身の農民工だとよくいわれる。胡錦濤総書記の原籍地にあたる
安徽省は農民人口が全体の約8割(5160万人)、貧しさから都会に出稼ぎに出る農民工は公式統計を
見るだけでも1100万人以上にものぼり、うち4割以上が上海で働いているからだ。

 その就職先はというと男の場合、稼ぎの多い建設作業、女性は「アイさん」と呼ばれるお手伝いさん
というのがだいたいの相場だ。上海の女性は共働きということもあって料理、掃除、洗濯といった家事は
一切せず、生まれたばかりの赤ちゃんの世話までがアイさんの仕事ということになる。

 この働き者の安徽省出身アイさんたちがとんだ災難に悩むことになった。中国全土でいま、野火のように
広がる手足口病の最初の感染地が安徽省だったため、お手伝いさん紹介所で「安徽省出身者はお断り」
と斡旋(あっせん)を断るケースが急増しているからだ。

 手足口病というのは日本でもよくみられる感染症で、手足に水疱(すいほう)や口内炎ができる夏風邪の一種だ。
幼児や子供たちがかかりやすいが、熱がでてもすぐに治まるため、日本の医療機関によると、発熱がなければ
学校に行ける程度の軽い病気とみられている。

 ところが、安徽省では2カ月ほどで5000人近くが発症して22人が死亡、さらに26人が重症のため病院に
隔離された。地元民たちが「赤ちゃんSARS(新型肺炎)」として恐れるほどの猛威だったのである。

 では、いったい何が起きたのか。中国新聞社(4月29日付)はその異様ともいえる手足口病の流行ぶりと
当局の対応について次のように書いている。

 安徽省阜陽市人民病院に発熱と発疹(はつしん)に苦しむ児童5人が運び込まれたのは3月上旬。
病院側は何が原因かわからないまま治療を続けたところ5人とも死亡した。驚いた市衛生局は省に
報告したうえで調査を開始したが、情報を一般公開しなかったため「SARS」や「鳥インフルエンザ」
のほか「発症後1時間で死亡する怪病」といった奇説まで広まった。

 衛生局が手足口病が発生したことをようやく認めたのは4月27日のことだが、その1週間ほど前には
「呼吸疾患が発生して児童が死亡したが、感染はせず安心するように」という誤った情報を発表しており、
それが住民に疑心暗鬼を醸成させていた。

 こうしたお粗末な対応の結果、手足口病は上海、北京といった大都会にまで広まりいまでは感染者は中国全土で
2万人以上にのぼるといわれ、死者は34人か、それ以上とも推測されている。北京五輪への影響を恐れる国務院
衛生省は単なる夏風邪の一種であるはずの手足口病を「法定伝染病」に指定し、同病専門の予防防止センターを
設置して沈静化に躍起になっている。

 かつてSARSが大流行したさい、中国当局が情報公開を渋ったため世界中に疑心暗鬼を抱かせた。同様のことが
手足口病という比較的軽い症状の感染症においても起きたことになる。

 上海で安徽省出身のアイさんたちがいわれなき差別を受けるのもこうした疑心暗鬼を温床にしている。(前田徹)


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